リディア・マリ・ドーマン副社長(日本コカ・コーラ本社、12月19日)
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ザコカ・コーラカンパニーの長期成長戦略「2020 Vision」では、2010年を基点に2020年までに世界全体でビジネスを2倍に成長させることを目指している。同社では、ビジネスの成長に欠かせないものは「人」であると位置づけ、高い能力と意欲を持つ人材を積極的に採用し、育成している。日本コカ・コーラで人事本部を統括するリディア・マリ・ドーマン副社長は「他社との競争に打ち勝つため、人材育成に投資している」と言いきった。
12月19日の定例ブリーフィングで、人材マネージメントについて、ドーマン副社長が話した。
ドーマン副社長は、東京ディズニーランドのオープニング人事に関わり、トヨタの張富士夫名誉会長が当時社長だった、トヨタモーターマニュファクチャリングUSAでキャリアを積んだ。コカ・コーラに入社してから、ロンドン、アイルランド、北欧、ロシア等で仕事をし、カナダのバンクーバーでオリンピック・ビジネスを経験している。
日本コカ・コーラの従業員は、現在380人で、平均年齢は44歳、平均の勤続年数は11年だ。団塊の世代とミレニアル世代、その中間のX世代のバランスを取ろうとしているという。ダイバーシティにも取り組んでおり、12カ国から採用している。
人材能力開発には212,000米ドル(約2,500万円)を投資している。2015年度は10%に当たる35人が昇格した。ドーマン副社長は自身の経験と併せて、「3、4回の異動で、更なる能力開発ができる」と話した。
短期・長期のビジネス・プライオリティを達成するために必要な、日本人の人材を将来に向けて備えることが重要であり、リーダーの素質として、「世界市民で野心を持ち、インスピレーションに溢れ、俊敏な動きが出来ること」を挙げた。
素質にプラスして能力開発が必要であり、「ビジネス英語」、「海外経験」、「エグゼクティブとしての存在感」など6つが必須であるという。「リーダーになるには海外経験が必要」だとし、世界に出て行けるようにバックアップしている。
ドーマン副社長は、その国のマーケットを理解しているのは現地の従業員あり、日本コカ・コーラには日本人リーダーが必要である、とローカル従業員の重要性を強調した。
松島 香織(まつしま・かおり)
サステナブルブランド・ジャパン ニュースサイトの立ち上げメンバーとして参画。その後2022年12月から2025年3月まで、デスク(記者、編集)を務める。