• 公開日:2016.12.13
味の素、アフリカで「栄養治療食品」の開発へ
    • 吉田 広子

    味の素の西井孝明社長

    味の素が東アフリカのマラウイで、重篤な急性低栄養の子ども向け栄養治療食品(RUTF)の開発を進め、2015年10月から栄養効果試験を行っている。RUTFはそのまま食べられるペースト状の完全栄養食で、6─8週間摂取することで重度の栄養不良からの回復が見込める。

    アフリカ諸国、特にサハラ以南の多くの地域では、異常気象や自然災害、内乱などの影響で、深刻な食糧危機と栄養不良の問題を抱えている。多くの子どもたちが中・重度の栄養不良に陥り、保健施設に運ばれてくる状態が続いているという。

    現在はスキムミルク・ピーナッツペーストを主成分とした「プランピー・ナッツ」が主流で市場の6割を占め、全体の7割が欧米で生産されているという。そこで、味の素グループは、現地で調達できる穀物を主体とした次世代RUTFの開発を進め、マラウイでの本格生産を目指す。現地生産することで低価格を実現させる。

    開発にあたっては、RUTFを用いた栄養不良の治療法を初めて確立したアイルランドのNPO「バリッドニュートリション」と協働している。

    味の素グループは1999年に「食・栄養」分野の国際協力支援活動「AINプログラム」を開始し、2009年から「ガーナ栄養改善プロジェクト」に取り組むなど、栄養問題の改善に力を入れてきた。

    味の素の西井孝明社長は「世界の栄養課題に対して事業を通じて貢献していく。地域社会と連携した事業活動によって各国地域固有の栄養課題の解決を目指す」と意気込みを語る。

    written by

    吉田 広子(よしだ・ひろこ)

    株式会社オルタナ オルタナ編集部 オルタナ副編集長

    大学卒業後、ロータリー財団国際親善奨学生として米国オレゴン大学に1年間留学(ジャーナリズム)。2007年10月に株式会社オルタナに入社、2011年から現職。 「オルタナ」は2007年に創刊したソーシャル・イノベーション・マガジン。主な取材対象は、企業の環境・CSR/CSV活動、第一次産業、自然エネルギー、ESG(環境・社会・ガバナンス)領域、ダイバーシティ、障がい者雇用、LGBTなど。編集長は森 摂(元日本経済新聞ロサンゼルス支局長)。季刊誌を全国の書店で発売するほか、オルタナ・オンライン、オルタナS(若者とソーシャルを結ぶウェブサイト)、CSRtoday(CSR担当者向けCSRサイト)などのウェブサイトを運営。サステナブル・ブランドジャパンのコンテンツ制作を行う。このほかCSR部員塾、CSR検定を運営。

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