• 公開日:2016.09.08
温室効果ガス40%削減を達成、2050年に向け加速―ソニー
    • 松島 香織

    ソニーは2050年までに環境負荷ゼロにすることを目標にしている Image credit:Jadepalmer

    ソニーは、グループ事業所から排出する温室効果ガスの総排出量において、2000年度比で約40%の削減を達成したと発表した。2011年度から2015年度の環境中期目標「Green Management(グリーンマネジメント)2015」は、2050年までに環境負荷ゼロを目指す環境計画「Road to Zero」をもとに、2050年から逆算して設定した。製品1台あたりの年間消費電力量削減目標30%削減(2008年度比)に対し33%を削減するなど、全27項目のほぼすべてについて目標を達成している。

    目標達成の要因は2点あると、広報CSR部の北川悠(はるか)さんは説明する。1点目は工場で取り組んでいる「エコ・チャレンジ・プロジェクト」だ。社員が省エネルギーについて改善策を提案し、採用された案は社内で取り組む。日本国内のほか、中国やオーストラリアなど7カ国で実施しており、社員ひとりひとりの意識の高まりがあった。2点目は最新の省エネルギー機器を導入したためだという。

    「Green Management 2015」で掲げた27項目の削減目標で、達成できなかったのは、廃棄物のリサイクル率と製品のバージンプラスチック使用の削減だ。グループ全体のリサイクル率は99%以上を目標としていたが、95%にとどまった。海外グループ会社も対象だったため、その国のインフラや法規制が整っていなかったことなどが理由に挙げられる。

    バージンプラスチックの使用削減目標は5%(2008年度比)だったが、達成率は4.3%だった。製品としての耐久性や難燃性など、性能仕様がネックになったという。同社は再生プラスチックSORPLAS(ソープラス)を開発し自社製品に導入してきたが、更なる性能アップの開発に取り組む。

    「Road to Zero」は5年ごとの中期目標「Green Management」を策定しており、削減目標を達成できなかった項目は2020年目標の課題として推進する考えだ。

    written by

    松島 香織(まつしま・かおり)

    2016年株式会社オルタナ在職中に、サステナブル・ブランド ジャパン ニュースサイトの立ち上げメンバーとして運営に参画。 2022年12月株式会社博展に入社し、2025年3月までデスク(記者、編集)を務めた。

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