![]() 企業認定の授与式で、京都市の門川大作市長を囲んで記念撮影(4月22日)
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京都市はこのほど、社会的課題の解決に寄与する企業の認定制度を導入し、シサム工房(京都市)など6社を認定した。認定を受けた企業は、市から資金調達や広報支援、人材確保などの支援を受けられる。社会的企業を育成することで、社会的課題の解決に役立てるとともに、地域の活性化につなげたい考え。同制度を企画した仕掛け人に話を聞いた。
京都市では2015年1月に、「京都市ソーシャル・イノベーション・クラスター構想」を立ち上げ、ソーシャルビジネスを行う事業者への支援を行っている。今回の認定制度は、その構想の一環。ソーシャルビジネスの事業者をひいき目に支援することで、周囲の企業へ社会的事業を行うメリットを気付かせる狙いだ。
同構想を推進している京都市ソーシャルイノベーション研究所(公益財団法人京都高度技術研究所内)の山中はるなイノベーションコーディネーターは、「社会的課題を解決する企業を増やすのではなく、そもそも課題を生まない企業を増やしていくことを目指している」と話す。
同研究所では、認定された6社へ定期的にヒアリングを行い、課題を探る。各社の課題を明らかにし、市と連携しながら解決していく。
このたび認定されたのは、子ども向けの伝統用品を展開する和える(東京・港)とタオルメーカーのIKEUCHI ORGANIC(愛知県今治市)、農薬・化学肥料不使用の農産物の販売を行う坂ノ途中(京都市)、フェアトレードショップのシサム工房、魚の仲介業者である食一(京都市)、そして、チョコレートの製造・販売を手掛けるDari K(京都市)の6社。今後は年に4~5社を認定していく。
池田 真隆(いけだ・まさたか)
株式会社オルタナ オルタナ編集部 オルタナS編集長
1989年東京都生まれ。立教大学文学部文芸思想学科卒業。大学3年から「オルタナS」に特派員・インターンとして参画する。その後、編集長に就任し現在に至る。オルタナSの編集及び執筆、管理全般を担当。企業やNPOなどとの共同企画などを担当している。 「オルタナ」は2007年に創刊したソーシャル・イノベーション・マガジン。主な取材対象は、企業の環境・CSR/CSV活動、第一次産業、自然エネルギー、ESG(環境・社会・ガバナンス)領域、ダイバーシティ、障がい者雇用、LGBTなど。編集長は森 摂(元日本経済新聞ロサンゼルス支局長)。季刊誌を全国の書店で発売するほか、オルタナ・オンライン、オルタナS(若者とソーシャルを結ぶウェブサイト)、CSRtoday(CSR担当者向けCSRサイト)などのウェブサイトを運営。サステナブル・ブランドジャパンのコンテンツ制作を行う。このほかCSR部員塾、CSR検定を運営。