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真のダイバーシティを考える

第22回:押し寄せるZ世代の波(2)

SB-J コラムニスト・山岡 仁美

【真のダイバーシティを考える:第23回】平昌オリンピックも終盤。各国の選手たちは感動や勇気を与えてくれています。その中、メダリストにはZ世代が目立ちます。日本選手でいえば、男子フィギュアスケートの宇野昌摩選手です。

アスリートが大一番のときには、周囲を遮断して自分のことに集中し備える、ひたすらイヤホンの音楽を聴きながら…という光景をよく目にします。

しかし、宇野選手は、ショートプログラムで3位につけ迎えたフリープログラムで、他の選手の演技や得点をすべて観ていて、自分が勝つためには何が必要かずっと考えていたと言います。さらにその上で、いざ、フリープログラムに挑むと考え通りいかずに最初のジャンプで転倒し、笑うしかない、あとは練習通りに一生懸命やろう、と切り替えたと言います。

このように、Z世代は、俯瞰する力に長け、状況に応じて切り替えるということができるのです。なぜなら、超デジタル世代でもあり情報がすぐそこにあることが当たり前のこととして育った彼らは、様々な情報を客観視したり比較したり精査したりすることが、自然に身についているのです。合わせて、時にドライなくらいに切り替えができるというのも、超デジタル世代ならではです。

また、同じ男子フィギュアスケートで見事な金メダル連覇を達成した羽生結弦選手も、Z世代の特徴が感じられました。

インタビューを受けるために手荷物を足元に置こうとした際、国旗だけは下に置くことはできない、誰か持ってほしい、と言ったエピソードはインターネット上でも拡散していましたが、金メダルが決まった直後、銀メダルのフェルナンデス選手、銅メダルの宇野選手とリンクランを迎えた際にも、フェルナンデス選手の手元にスペイン国旗がないことに気付き、羽生選手は自分の手元の日の丸を掲げなかったという行為を見せました(ほどなく、フェルナンデス選手にスペイン国旗が手渡され、その後、三選手そろって国旗を掲げてリンクラン)。

Z世代は、文化・歴史・社会課題への意識や本質へのこだわりがあるのです。それも超デジタル世代であることが起因すると言われています。自分たちのルーツ、異国で生じている紛争、未曾有の災害など、あらゆる情報がリアルタイムを含めて入手できることが、彼らの成長過程には身近にあるのです。

さらに、羽生選手、宇野選手のように、自らの考えや見解や価値観を、言葉や行動でアウトプットする力を持ち合わせています。例えば、ノーベル平和賞の最年少受賞者であるマララ・ユサフザイさんはその最たるものです。

俯瞰でき、切り替えができ、社会課題への意識が高く、アウトプットする力がある。Z世代を巻き込めば、サステナブルの実現度が高まるのは言うまでもありません。

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山岡 仁美
山岡 仁美(やまおか・ひとみ)

グロウス・カンパニー+ 代表取締役
航空会社勤務を経て、人材派遣会社の研修企画担当に。その後、人材育成への意欲から、大手メーカー系列のコンサルティング会社に移り、人材育成に関する開発・販促・広報などのマネジャー職から企業研修部門の統括部長までを務める。1000社ほどのコンサルに携わった後、独立。ビジネスフィールドの豊富なキャリアで様々な人材や組織づくりと関わり続け、自身の出産・育児との両立での管理職・起業などの経験から、多様性を活かす着眼点が持ち味である。 コンサルタント、研修講師、講演と多方面で活躍中。そのテーマは「課題解決」「リーダーシップ」「アサーション」「ネゴシエーション」「キャリアデザイン」「ダイバーシティ」「リスクマネジメント」など幅広い。

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