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真のダイバーシティを考える

第17回:Z世代を排除して未来は築けない

SB-J コラムニスト・山岡 仁美
Photo:Eutah Mizushima

ミレ二アル世代の力を社会に巻き込むことが、社会課題と捉えられる昨今ですが、もはや、その先を見据えることも欠かせません。それは、Z世代の認知・受容・活用です。

Z世代とは、ミレニアル世代(2000年以降に成人した世代)のさらに下の層「ポスト・ミレニアル世代」とも言われます。年齢で言えば、10代も含まれます。

トランプ米政権が、15歳以下で入国した不法移民の強制送還を免除する政策「DACA」の撤回を発表したニュースは記憶に新しいものです。DACAは、2012年にオバマ前大統領が決定。16歳までに入国し、同年6月時点で30歳以下だった若者が対象で、一定の条件を満たせば2年間は強制送還を免除され、更新も可能なものです。

早速、アップルのティム・クックCEOは「アップルで働く仲間の250人が、こうした若者たちだ。かれらは尊敬に値する人たちだ」と、グーグルのスンダー・ピチャイCEOは、「こうした若者たちは、われわれの友人であり、ともに働く仲間だ。ここは、彼らのふるさとだ」とツイッターに投稿していました。

彼らの多くはZ世代です。

Z世代を特徴付ける重要な要素として、人種、性別、性的指向における平等を重んじるといわれています。彼らの大半は、移民制度改革や労働法、所得格差など社会的な問題に関する議論には加わっていなくとも、人種や性や貧困などの問題に関して高まる議論に接するなかで成長してきているのです。例えば、史上最年少でノーベル平和賞を授賞したマララ・ユスフザイは、Z世代の代弁者ともいえるでしょう。

そしてZ世代は、ソーシャルメディアやSNSをコミュニケーションや自己表現のツールとして使いこなしてきたミレ二アル世代以上に、情報のハブとして新たなプラットフォームを創造する世代でもあります。

つまりそれは、新しい価値観や倫理が創出される可能性が高いといえます。そうであれば、未来の社会定義や社会基軸が変容していくと考えられるのです。

彼らを排除、もしくは認知も受容もせず、年齢を重ねた先駆者たちだけの価値観やセオリーの基、社会形成を図ることには、大変なリスクを伴うでしょう。なぜなら、将来、それを継承する社会ではなくなることが予想されるからです。

まさに、サステナブル・ブランド国際会議のテーマ「REDEFINING THE GOOD LIFE(『グッド・ライフ』の再定義)」。私たちの「生き方の再定義」の必要性が差し迫っているようです。

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山岡 仁美
山岡 仁美(やまおか・ひとみ)

グロウス・カンパニー+ 代表取締役
航空会社勤務を経て、人材派遣会社の研修企画担当に。その後、人材育成への意欲から、大手メーカー系列のコンサルティング会社に移り、人材育成に関する開発・販促・広報などのマネジャー職から企業研修部門の統括部長までを務める。1000社ほどのコンサルに携わった後、独立。ビジネスフィールドの豊富なキャリアで様々な人材や組織づくりと関わり続け、自身の出産・育児との両立での管理職・起業などの経験から、多様性を活かす着眼点が持ち味である。 コンサルタント、研修講師、講演と多方面で活躍中。そのテーマは「課題解決」「リーダーシップ」「アサーション」「ネゴシエーション」「キャリアデザイン」「ダイバーシティ」「リスクマネジメント」など幅広い。

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