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真のダイバーシティを考える

第15回:「時差BIZ」もソーシャルウェーブのひとつ

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SB-J コラムニスト・山岡 仁美

東京都では7月11日から「時差BIZ」が始動しました。小池百合子都知事といえば、環境大臣時代に、クールビズを仕掛けた人。その発想やパフォーマンスには一定の成果も窺えます。

「時差BIZ」は、その名の通り、通勤の時差を設ける。そのための時短勤務やシェアオフィスなど「働き方改革」の一環です。鉄道会社各社の絶大な協力のもと、参加企業を募り、表彰制度を設けるなどしています。受賞企業については、成功事例として社会的認知度を高めるという仕掛けも含めたムーブメントを見据えています。また、個人での参加も可能です。

その中で、注視したいのがテレワークです。テレワーク推進センターの設置を含め、通勤の時差どころか、通勤せずとも仕事ができるテレワーク。見えないレガシーとしての確立を目指していることが見受けられます。

その背景には、かつてのオリンピック開催地・ロンドンの事例があるようです。オリンピック開催時には、インフラが混雑することを見越して、多くの企業が戦略的にテレワークを定着させ、それが今では働き方の多様性として、仕事の質や生産性の向上に寄与しています。

テレワーク推進が「働き方改革」のカギとなる

また間もなくやってきますが、7月24日は「テレワーク・デー」です。7月24日というのは、2020東京オリンピック・パラリンピックの開会式の日程です。こちらもまた、ロンドンの事例を意識し参考にしていることは言うまでもありません。

つまりは、「働き方改革」の一環で、もっともカギとなるのはテレワークの推進やあり方そのものと考えることができます。カルビーやユニリーバなどのように、先進的な取り組み企業に留まらず、勤勉で働き者、組織やコミュニティに属してこそ力を発揮する特性を長きにわたって培ってきた私たち日本のカルチャーがこの機をどう生かすのか、それには「生き方の再定義」が必要かもしれません。

奇しくも、サステナブル・ブランドの新たなテーマは「REDEFINING the GOOD LIFE(グッド・ライフを再定義する)。これは、私たちの「生き方の再定義」と解釈することもできます。しかも、「REDEFINING the GOOD LIFE」は3か年に渡って継続して追及していくテーマです。

もはや、この「時差BIZ」もソーシャルウェーブのひとつと捉えられるでしょう。だとすれば、ソーシャルウェーブの健全な推進に、それぞれが当事者意識を持ち、関与と役割を遂行することが欠かせないはずです。

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山岡 仁美
山岡 仁美(やまおか・ひとみ)

グロウス・カンパニー+ 代表取締役
航空会社勤務を経て、人材派遣会社の研修企画担当に。その後、人材育成への意欲から、大手メーカー系列のコンサルティング会社に移り、人材育成に関する開発・販促・広報などのマネジャー職から企業研修部門の統括部長までを務める。1000社ほどのコンサルに携わった後、独立。ビジネスフィールドの豊富なキャリアで様々な人材や組織づくりと関わり続け、自身の出産・育児との両立での管理職・起業などの経験から、多様性を活かす着眼点が持ち味である。 コンサルタント、研修講師、講演と多方面で活躍中。そのテーマは「課題解決」「リーダーシップ」「アサーション」「ネゴシエーション」「キャリアデザイン」「ダイバーシティ」「リスクマネジメント」など幅広い。

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