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長野県、100%再エネ由来の水素ステーション稼働

水素ステーション前で行われた開所式に参加する阿部守一長野県知事(左から3人目)や勝俣孝明環境大臣政務官(右から3人目)ら

長野県はこのほど、水力発電を活用した100%再生可能エネルギー由来の水素ステーションを県内で初めて開業した。同県では、6月末に大阪で行われるG20に先立ちエネルギー転換に関する関係閣僚会合が開かれる予定だ。こうした動きを契機に、県内での再エネ普及を進めるとともに、燃料電池自動車(FCV)をはじめ水素エネルギーの利活用による産業振興に向けた事業活性化に結び付けたい考えだ。(オルタナ編集部=堀理雄)

長野県内初の開所となった「川中島水素ステーション」

FCVなどに水素を補給する水素ステーションは、大都市圏を中心に全国で100カ所以上が稼働しているが、地域によってバラつきがあり普及が課題となっている。このほど長野県内で初めて設置された「川中島水素ステーション」では、1日でFCV1台分の再エネ由来水素を供給する。

同県企業局が運営する水力発電所で発電した電力と、県内の地下水を使用して水素エネルギーに変換し、燃料電池自動車や災害時の電源供給などに役立てる実証モデル事業だ。

水素エネルギーをめぐっては、水を電気分解して水素を取り出す際のエネルギー源の環境負荷が問題となっている。今回の取り組みにおいては、石油由来ではなく再エネを使用して水素エネルギーをつくる点で、脱炭素社会に向けたモデル事業として進められている。

G20を地域が変わる契機に

同県軽井沢町では6月15、16の両日、「G20持続可能な成長のためのエネルギー転換と地球環境に関する関係閣僚会合」が開かれる。同県はこの機会を捉え、再エネ普及や水素の利活用技術などイノベーションを通じた産業振興に結びつけることを目指す。

同県では2013年から、「持続可能で低炭素な環境エネルギー地域社会をつくる」ことを基本目標に、再エネの普及や事業活動・建築物の省エネ政策などの環境エネルギー戦略を進めている。

同戦略の作成に関わり、2015年4月~2019年3月まで長野県副知事を務めた環境省大臣官房環境計画課の中島恵理計画官は、「G20など国際会議の開催を一過性のものにするのではなく、自然エネルギーの推進やイノベーションによる地域産業活性化に向けて地域が変わっていく契機としていくために、自治体の役割が重要となっている」と述べた。