• ニュース
  • 公開日:2018.01.29
  • 最終更新日: 2025.03.02
GPIFが選ぶ「優れた統合報告書」に、オムロンや味の素
  • 辻 陽一郎

年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は19日、「優れた統合報告書」と「改善度の高い統合報告書」を発表した。GPIFの国内株式運用を受託する16機関が選び、オムロンや味の素などを高く評価した。オムロンを評価するポイントとしては「事業ごとに財務目標とサステナビリティ目標を併記し、 SDGsとの相関も説明」などをあげた。(辻陽一郎)

統合報告書は、売上高・利益などの財務情報と環境活動・社会活動などの非財務情報をまとめたもの。GPIFが2015年に、国連責任投資原則(PRI)に署名して以降、統合報告書を発行する企業も増えてきている。

GPIFは「統合報告書が企業価値向上のための建設的な対話のための重要なツールであり、運用受託機関と投資先企業の双方向でのエンゲージメントに有益と考えている」という。

2016年に「優れた統合報告書」を初めて公表し、今回は2回目。1回目と比べて「改善度の高い統合報告書」も新たに追加した。優れた統合報告書として特に評価が高かったのは、味の素、コニカミノルタ、オムロン、伊藤忠商事、丸井グループの5社。改善度の高い統合報告書は、大和ハウス工業、住友金属鉱山、オムロン、住友商事の4社の評価が高かった。

評価の理由には「トップマネジメントの長期ビジョンが明確に伝わる内容になっている。持続的な企業価値拡大のための付加価値創造プロセス、ビジネスモデルや非財務資本についてわかりやすく解説されている」や、「毎年深化している印象。新たに役員報酬ガバナンスの進化を詳述。ニーズが最も顕在化する4つの注力ドメインを特定し、課題から最終的な財務目標まで紐づけた開示を行っている」などがあげられた。

written by

辻 陽一郎 (つじ・よういちろう)

オルタナ特約記者、NPO新聞代表。フリーライターとして、NPO・NGOやボランティア、ソーシャルベンチャー、企業のCSRなどを中心に取材。

Related
この記事に関連するニュース

気候シナリオ分析で企業が陥りがちな7つの罠――レジリエントな企業戦略につなげるための注意点とは 
2025.04.10
  • ワールドニュース
  • #情報開示
  • #気候変動/気候危機
新たな局面を迎えたESG 投資家がいま求めているものとは
2025.03.27
  • ワールドニュース
  • #情報開示
  • #ESG投資
欧州委の「オムニバス法案」を持続可能性の後退と捉えてはいけない――生き残りと競争力アップのために企業が今すぐなすべきことは
2025.03.25
  • ワールドニュース
  • #情報開示
  • #ESG投資
【統合思考経営30】人材多様性と人材ポートフォリオ(その3) ~もはや、新卒一括採用・終身雇用・年功序列では戦えない!!~
2025.03.14
  • コラム
  • #情報開示
  • #人的資本経営
  • #ガバナンス

News
SB JAPAN 新着記事

AIの環境負荷を評価する「AIエネルギースコア」が登場 
2025.04.30
  • ワールドニュース
  • #テクノロジー
  • #AI
循環型経済に向けて、企業に求められることとは
2025.04.28
  • ニュース
  • #サーキュラーエコノミー
  • #プラスチック
「RE100」が「石炭混焼発電を禁止」に基準変更――日本の脱炭素戦略へ影響必至か
2025.04.28
  • ニュース
  • #再生可能エネルギー
  • #カーボンニュートラル/脱炭素
発酵と再生――微生物が導く未来の循環型社会
2025.04.25
  • ニュース
  • #リジェネレーション
  • #エコシステム

Ranking
アクセスランキング

  • TOP
  • ニュース
  • GPIFが選ぶ「優れた統合報告書」に、オムロンや味の素