• 公開日:2016.08.04
  • 最終更新日: 2025.03.21
オリックスカーシェア、駐車場シェア企業と提携
    • 辻 陽一郎

    カーシェア・駐車場シェアは、地球環境にも配慮した取り組みとしても注目されている。Image credit:練馬・桜台情報局

    カーシェアリング事業を展開するオリックス自動車(東京・港)は26日、駐車場シェアリングサービスを実施する軒先(東京・目黒)と業務提携したと発表した。オリックスカーシェアの会員は、駐車場シェアの利用料が割引になる。両社はシェア事業を連携することで今後、シェアリングサービスの普及・拡大に努めていく。

    オリックス自動車は、複数の車を会員同士で利用し合うカーシェア事業を2002年から進めている。今年3月時点で全国1397拠点、2278台の車を提供している。一方、軒先は「軒先パーキング」と呼ぶ駐車場シェアシステムを2012年から始めた。個人や事業主が、使用しない時間帯の駐車場を有効活用することで、駐車場待ちの渋滞や路上駐車・迷惑駐車などの課題解消につなげる仕組みだ。

    今回の提携によって、オリックス自動車の会員は東京や大阪、福岡など全国にある軒先パーキングの駐車場シェアシステムを10%割引で利用できるようになる。オリックスの矢崎陽子広報担当は、「カーシェアの会員数は右肩上がりとなっている。提携によって会員の満足度向上につなげることが目的だ」と話した。

    カーシェア・駐車場シェアは、地球環境にも配慮した取り組みとしても注目されている。車を所有しないので車の台数が減るため、製造段階でのCO2削減になる。さらに必要な分だけ使用するため走行距離が減り、渋滞解消にもつながることでCO2排出量も減少する。

    昨今、ヨーロッパを中心に車だけでなく、様々なものを共有するシェアリング・エコノミーが拡大している。個人が保有する遊休資産を活用すれば、貸主は収入が増え、借主は所有せずに利用できるメリットがある。日本でもシェアハウスや自宅の空き部屋を貸し借りできるAirbnbのサービスが浸透するなど広がりを見せている。

    カーシェアや駐車場シェアのように、市民一人ひとりが経済的にメリットのある選択をすることが、社会の無駄を無くしていくことになる。日本では、今まで車を所有することに意義があったが、今後は必要な時に必要な距離だけ使用する新しいスタイルが作られていく。

    written by

    辻 陽一郎 (つじ・よういちろう)

    オルタナ特約記者、NPO新聞代表。フリーライターとして、NPO・NGOやボランティア、ソーシャルベンチャー、企業のCSRなどを中心に取材。

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