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平昌オリパラ、サステナビリティの取り組みを公表

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Image credit: PyeongChang 2018

平昌冬季オリンピック・パラリンピックが2月9日から開催される。あと数週間にせまるなか、2018平昌冬季オリンピック・パラリンピック組織委員会(POCOG)は、開催期間中の環境管理および社会的責任を促進するために2015年7月1日から2016年6月30日の間に実施された取り組みをサステナビリティ報告書として発表した。(翻訳:梅原 洋陽)

サステナビリティに関する主要な取り組みは以下の5つのテーマを中心としている。「低炭素でグリーンなオリンピック」「環境管理」「グッドライフ」「伝統と文化を重んじる誇り高い人々」「平昌の国際化」「世界に向けての開国」。

サステナビリティに関する主な招致コミットメントは、気候変動への対応、低炭素成長および低炭素型都市に向けた計画、そして環境への関心を高めることだった。これらの目的を実現するために掲げられたのが、持続可能な会場の設計と設営、交通インフラの建設、サステナブルな調達の実践、そして再生可能エネルギーの使用だ。

POCOGのテチュル・リュ環境事務局長は「平昌オリンピックまであと数週間となった今、オリンピックにふさわしい遺産(レガシー)を残すために、競技開催中そして閉会後に続く我々のサステナビリティ目標を報告できることを嬉しく思う」と語った。

「オリンピック招致に成功して以来、サステナビリティと環境問題は常に我々の計画と実行の中心にあった。全ての会場や設備はあるべき基準まで完成しており、オリンピックという舞台にふさわしい遺産を残せるように開催中そして開催後もサステナビリティ目標に焦点を当てていくつもりだ」(テチュル環境事務局長)

全ての項目を確実に遂行するためにサステナビリティ管理システムが導入され、オリンピックに関する環境、経済、そして社会的要素全てにわたる取り組みが統合的に計画され、監視されている。

2018年の終わりには、サステナビリティチームによって、計画に関わる全ての功績と最新情報の詳細をまとめた報告書が発表される予定だ。

報告書に加えて、POCOGはオリンピックの準備と運営から排出される二酸化炭素を相殺する取り組みの一環として、ファンドレイジングキャンペーンを実施する計画を発表した。POCOGは参加アスリートや観客、参加国、機関、組織に対し、1月1日から2月25日の間に実施されるキャンペーンへの参加を呼びかけている。

POCOGによると、オリンピックの開催によって排出される温室効果ガスの総量は159万トンに上ると推定されている。このうちの31.3%にあたる50万トンは、参加競技者、観客、その他のオリンピック参加者の交通および宿泊設備からくるもののようだ。

オリパラ開催に先立って、資金集めはウェブサイト「PyeongChang2018-CarbonFund.com」で行われる。1月23日からは2月25日までは、韓国東海岸にある江陵市のオリンピック公園で、募金活動も実施される。

このファンドレイジングイベントで集まった全ての収益は、オリンピックに関連した二酸化炭素排出を相殺するために、国際的に取り引きされた認証排出削減量(CERs)の購入に使われることになっている。

POCOGのヨ・ヒョング事務総長「国際オリンピック委員会は、二酸化炭素の排出を抑えることの大切さも強調している」と語る。「我々は、平昌オリンピックを低炭素のイベントにするために、たくさんの人々がキャンペーンに積極的に参加してくれることを願っている」(ヨ事務総長)。