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ブロックチェーン活用でトレーサビリティを向上

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米国サステナブル・ブランド編集部
Image credit: Sourcemap

さまざまなブランドのサプライ・チェーン・マップを検索できるデータベース「ソースマップ(Sourcemap)」とブロックチェーン技術を持つプラットフォーム「プロヴェナンス(Provenance)」がこのほど協働することになった。食品・ファッション業界にとって大きな前進である。(翻訳:梅原 洋陽)

サプライチェーンの透明性を高めるために2社のデジタルプラットホームを連携させることで、商品の移動にあわせ、サプライ・チェーン・マッピングやデータ収集、仕入先の追跡を行い、非効率性や持続不可能で非倫理的な課題に対応できるようになる。

2016年に発生した、チーズやオリーブオイル、牛肉、そして魚介類に対する不正報告の増加を受け、企業は簡単に追跡ができ、自社商品の正当性を証明できる新たな解決策を求めてきた。不透明なサプライチェーンは重大な財務リスクと風評被害のリスクを生む。消費者が商品の透明性をこれまで以上に求めるようになり、トレーサビリティを重視することは企業にとってかつてないほど重要になっている。

ソースマップが持つサプライチェーンのソーシャルネットワークとプロヴェナンスのブロックチェーン技術の連携は、現代のサプライチェーンやリアルタイム追跡の複雑さを打開する画期的な解決策をもたらすだろう。ソースマップのサプライ・チェーン・ネットワークは、世界中のサプライヤーとサブサプライヤーを繋げ、サプライヤーの身元を証明する。一方で、プロヴェナンスのブロックチェーン技術は、サプライヤー間の全ての決済をリアルタイムで追跡することができ、全ての製品が指定の管理のもとで供給されていることを実証できる。

「我々のお客様である企業は、サプライチェーンが最高水準のものだと証明されることを求めている。プロヴェナンスのブロックチェーン技術によって継続的にその証明をお客様に提供できるようになり、これからに期待している」とソースマップのCEOであるレオナルド・ボナンニ氏はいう。

技術プラットフォームは必要不可欠なビジネスツールであるが、ブランドと消費者の関係の新たな可能性を引き出す鍵にもなるだろう。今のところ試験的段階だが、このプラットフォームは、製品がいつどこでどのようにつくられたのか、商品の品質、社会的慣習や環境フットプリントに関する詳細をも近い将来、消費者に提供できるようになると期待されている。

プロヴェナンスのジェシー・ベイカーCEOは、「世界中のバイヤーや消費者は、道徳的に、または健康的に妥協を日々知らぬ間に強いられている。この問題に立ち向かうには、いくつかのシステムを統一し、さらに大きな変化のために連携した解決策を生み出すことが必要だ」という。そして、「ソースマップと提携し、業界が必要としている安定したトレーサビリティシステムをつくり出せることを大変嬉しく思っている」と続けた。