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米275社のCEOがダイバーシティ推進で連携

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米国サステナブル・ブランド編集部
Image credit: CEO Action for Diversity & Inclusion


ユニリーバやIBM、デロイトなど175社のCEOが集まり、職場のダイバーシティとインクルージョンを推進する「CEOアクション・フォー・ダイバーシティ・アンド・インクルージョン(CEOAction)」が6月12日に設立され、わずか1カ月のうちに、新たに100社のCEOが加わるなど連携が広がっている。(オルタナ編集部=小松 遥香)

CEOActionに参加するためには、企業は、さまざまな視点や経験が受け入れられる職場環境、従業員がダイバーシティやインクルージョンについて積極的に話し合える職場環境づくりに取り組むことを誓約しなければならない。

運営委員長を務めるPWCのティム・ライアン米会長は、「こうしてCEOが一致団結することで、より多くの企業にこの活動を知って貰える。さらに、ビジネス業界全体の底上げにつながるような新たな価値観や行動、視点が生まれてくる」と期待を込めた。

200以上の取り組み事例を公表

ホームページ「CEOAction.com」では、署名企業がこれまでに実施してきたダイバーシティやインクルージョンの取り組み事例とその結果が200以上も公開されている。各社は他社の事例を参考にして、取り組みを推進していける。また各社の担当者のメールアドレスも公開されており、すぐに連絡することも可能だ。

CEOAction.comでは各社の取り組みを検索できる


新たにCEOActionに参加した米国ロレアルのフレデリック・ローゼCEOは、「ロレアルは多様性を尊重してきたことで、美容業界の中でリーディングカンパニーとなった。世界にはさまざまな美しさがあり、その多様性に富んだ美しさはロレアルのインスピレーションの源になっている」と説明。

続けて、「職場でダイバーシティを尊重することは、ノベーションを生み、創造力を育み、戦略的にも有利なことだ。ダイバーシティとインクルージョンの推進を誓約することは、普遍的な美を追求することをミッションに掲げるロレアルの根幹に通じることだ」と話した。

CEOActionに参加する企業は、効果的で良い変化を生み出すために取り組みを進めている。職場にダイバーシティをもたらす従業員というのは、周りの人たちにとっても良い影響を与える。最近の研究では、調査対象者の85%がイノベーションを生み出すためにはダイバーシティが必要だと答えているほどだ。

北米アクセンチュアのジュリー・スウィートCEOは、「現在の米国の政治状況の中で、どの業界も分断という問題に直面している。しかしインクルージョンとダイバーシティの重要性を認識し、成功も失敗も共有していけば、企業だけでなく米国の競争力も上げていけるだろう」と語った。