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ドイツ

アディダス、海のプラゴミから作るシューズを販売開始

国際NGOと連携し開発、100万足販売を目標

 独アディダスは、海洋環境保護団体「Parley for the Oceans」(本部・米国 ニューヨーク)と協力し、海に廃棄されたプラスチックゴミを再生して作ったランニングシューズの新製品を5月から世界の主要都市で発売した。生態系にも影響を与えるプラスチックの海洋廃棄物は少なくとも年間800万トンにのぼり、毎年増え続けている。同社は海のプラスチック廃棄物から作る靴を年内に100万足作り、サプライチェーンでの未使用プラスチック使用をなくすことを目指している。(箕輪 弥生)


 独アディダスは、2015年から海洋環境保護団体「Parley for the Oceans」(以下、パーリー)と連携し、海洋廃棄物や違法に設置された漁網から回収し再利用した糸と繊維で作ったランニングシューズを開発してきた。

 5月に販売開始した「Parley UltraBOOST」コレクション3タイプのシューズは、靴の上部の95%が海に廃棄されたプラゴミから作られ、1足に付き平均11本分のペットボトルに相当する再生プラスチックを用いている。どの製品も海の色をイメージしたブルーを用い、機能的にも他のランニングシューズに劣らない。

 この取組は、プラスチック使用を減らし(Avoid=回避)、ゴミにしない(Intercept=遮断)、そしてプラゴミを再利用する(Redesign=再設計)というパーリーが提案する「AIR戦略」に基づくもので、同製品はプラゴミの商品化(再設計)を実践している。

 同社マティアス・アン・ランニング プロダクトカテゴリーディレクターは「新たな製品は海のプラゴミから100万足のシューズを作るという目標の通過点であり、デザインは私達の戦略を反映したものになっている」と話す。同社はプラゴミを製品の原料に使うだけでなく、サプライチェーンでの未使用プラスチックを利用しないこと(回避)も目標に掲げている。

 プラスチックの生産量はここ50年で20倍以上に急増。食物連鎖にダメージを引き起こす5兆個以上のプラスチック片(マイクロプラスチック)が世界の海に浮いていると推測されている。

 同社は6月8日の「世界海洋デー」に関連し、ランナーの海洋環境保護への関心を高めるキャンペーン「ラン・フォー・ザ・オーシャン」にも参加する。

箕輪 弥生 (みのわ・やよい)

環境ライター・マーケティングプランナー・NPO法人「そらべあ基金」理事。
東京の下町生まれ、立教大学卒。広告代理店を経てマーケティングプランナーとして独立。その後、持続可能なビジネスや社会の仕組み、生態系への関心がつのり環境分野へシフト。自然エネルギーや循環型ライフスタイルなどを中心に、幅広く環境関連の記事や書籍の執筆、編集を行う。著書に「エネルギーシフトに向けて「節電・省エネの知恵123」「環境生活のススメ」(飛鳥新社)「LOHASで行こう!」(ソニーマガジンズ)ほか。自身も雨水や太陽熱、自然素材を使ったエコハウスに住む。