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アメリカ

米インビスタ、環境に配慮したデニム生地を開発

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6つの段階を経て作られた繊維は、アパレル向けに開発されたものだ

世界最大級の繊維総合企業のインビスタは、昨年、クールマックスエコメイドテクノロジーデニムを開発、2017年から量産を開始した。涼しく快適な着心地を保てるのが特徴のクールマックスを、デニムに採用した初めてのこの素材は、同社が行った1500人の男女を対象にした調査で、75%が求める素材だ。さらに原料の97%がリサイクル素材によって作られている点も注目したい。欧州と米国のデニム展示会「キングピンズ」で初公開された。(寺町 幸枝)

インビスタのグローバルデニムセグメントディレクター、ジーン・ヘジェダス(Jean Hegedus)氏は、「クールマックスエコメイド繊維は、これまで主に靴下に使用され、その他ニットや布帛のアクティブウエアでも採用されてきた。今回初めて「デニム」というジャンルへ使用を開始する」とコメントした。

2016年10月下旬と11月初旬に、アムステルダムとニューヨークで催されたデニムの展示会「キングピンズ」で、初披露されたのを受け、先述のヘジェダス氏は「バイヤーからの反応は上々」と話した。

さらに「キーブランドや小売チェーンから、早速サンプル素材を手配するように依頼を受けている。またクールマックスエコメイドテクノロジーを用いたさらなる生地開発のリクエストも受けている」とアパレル業界における同社の素材開発への期待の高まりと、クール&ドライ効果の高い繊維への注目の高さを感じさせる。

クールマックスエコメイドテクノロジーは、呼吸可能で、肌から湿気を取り除き、涼やかで乾いた着心地が良い状態を保てる機能がある。その他のクールマックスライン同様、その機能は着古されても無くならないとされている。

そしてクールマックスエコメイドの特徴は、なんといっても、97%の原料がリサイクル素材によって作られているというもの。プラスティックボトルからリサイクルされた素材を使用することで、地球環境へのインパクトは非常に高いとされている。

寺町 幸枝 (てらまち・ゆきえ)

Funtrapの名で、2005年よりロサンゼルスにて取材執筆やコーディネート活動をした後2013年に帰国。現在国内はもとより、米国、台湾についての情報を発信中。昨年より蔦屋書店のT-SITE LIFESTYLE MAGAZINEをはじめ、カルチャー媒体で定期出稿している。またオルタナ本誌では、創刊号以来主に「世界のソーシャルビジネス」の米国編の執筆を担当。得意分野は主にソーシャルビジネス、ファッション、食文化、カルチャー全般。慶應義塾大学卒。Global Press理事。