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アメリカ

米レストラン大手、児童・生徒のスポーツ中継で地域貢献

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店内のテレビで地域のスポーツ観戦ができる(C)Buffalo Wild Wings

米国内外で1200のレストランを展開する「バファロー・ワイルド・ウイングス」が、地域の少年少女スポーツチームや公立高校運動部を支援し始めた。チームの支援カードを持った顧客の支払い額のうち10%をチームに寄付するほか、一部店舗では地元高校の試合もテレビ観戦できる。外食産業の新しい形の地域貢献・CSR活動として注目されそうだ。

米国ではレストランやバーの大型スクリーンでスポーツ観戦するスタイルが定着している。飲食しながら、全米が注目するNFL(米アメリカンフットボールリーグ)のスーパーボウルや、メジャーリーグやNBA(米プロバスケットボールリーグ)のテレビ中継を見るのだ。

バファロー・ワイルド・ウイングスでは「ホームチームを応援する」というローカル色を強く打ち出すことで、他のスポーツレストランとの区別化を図っている。プロのスター選手のサインだけでなく、近隣の高校運動部や児童のスポーツチームの写真で店内を装飾している。同社からの支援を受けた運動部の生徒や子どもたちからのお礼状を掲示した店もあった。そのお礼状から、用具の購入や練習設備の整備に寄付金を充てたことがうかがえた。

バファロー・ワイルド・ウイングスは、スポーツ活動に参加する費用が工面できない低所得世帯の子どもたちにも目を向けている。2015年には、慈善団体である「ボーイズ・アンド・ガールズクラブ」を通じ、全米で6万人の子どものスポーツ参加を助けた。東京五輪の2020年までに「ボーイズ・アンド・ガールズクラブ」に1,600万ドル(約16億6,268万円)を寄付し、45万人の子どものスポーツ参加を支援すると発表している。

谷口 輝世子(たにぐち・きよこ) 

デイリースポーツ紙でプロ野球を担当。98年、米国に拠点を移し、01年からフリーのスポーツライターに。米プロスポーツから子どものスポーツ事情までを取材・執筆している。