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ベルギー

女子の理工系進学に支援を―国際NPOが日本に呼びかけ

SDGsの教育目標として、日本企業がSTEM分野への女子支援が期待される (C)G4G

世界中で女子の理工系進学を奨励するNPOがある。その名は、「グリーンライト・フォー・ガールズ」(略称G4G、本部ブリュッセル)。2010年に設立され、P&G、シスコシステムズなど有数の企業が支援して、世界30カ国で活動するが、G4Gでは日本の企業や有志が支援に立ち上がらないと警鐘を鳴らす。経済協力開発機構(OECD)も理工系における女子比率の向上を重要課題に掲げているが、今年9月の報告によれば、日本は調査国中最下位と振るわない。

国連は昨年秋に「持続可能な開発目標(SDGs)」を採択し、この中の教育目標で男女格差の是正を強く打ち出している。OECDはこれを受けて、STEM分野(国際的に一括して言われるScience, Technology, Engineering, and Mathematicsの略称)での女子比率向上を重視している。

OECDは9月15日、「図表で見る教育:OECDインディケータ2016年版」を発表した。その記者会見の席で、アンヘル・グリア事務総長は、日本の高等教育におけるSTEM分野の女子比率が、調査国中最下位であることを指摘し、日本に対して状況の改善努力を強く促した。

こうしたSTEM分野について、G4Gは10代の女子中高生がSTEM科目に興味を持ち、学び続けてキャリアにつなげることができるように地道な活動の輪を広げている。2010年、女性技術者数名が集まってブリュッセルで始めたこの活動は、各国の企業や学会などから次々と支援を受け、欧米をはじめ南米、アフリカ、アジアなど30カ国に広がった。活動内容も、ワークショップや出張授業から、STEM分野を目指す少女たちへの推薦図書寄贈や奨学金まで多岐にわたっている。

G4Gによると、日本からG4Gの活動への問い合わせはあっても、今のところ、具体的な支援の動きはないという。G4G代表のメリッサ・ランコート氏は「まずは、STEM分野出身の熱意ある有志女性に立ち上がってほしい」と語ったうえで、SDGsの教育目標の一環として、日本企業がSTEM分野への女子支援に本腰を入れていくことを期待している。

栗田 路子(くりた・みちこ)

EU(欧州連合)諸機関が集まるベルギー・ブリュッセル在住20年余り。上智大学卒業。米国およびベルギーの経営大学院にてMBA取得。メディア・コーディ ネートや通訳と同時に、執筆を通して、EUおよびベルギーの政治・社会事情 (教育、環境、福祉など)を生活者の目線で発信中。オルタナ本誌の他、ハフ ィントンポスト、共同通信News47、EU Mag(駐日EU代表部公式webmagazine)、 SpeakUp Oversea'sなどに執筆。Global Press理事。