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ブランドが社会とつながる、持続可能な未来へ  「サステナブル・ブランド ジャパン」 提携メディア:SB.com(Sustainable Life Media, Inc.)

リユース可能な梱包材で循環型社会を目指す:メルカリ

4日に行われた「メルカリサロン Vol.7」ではユーザーが実際にメルカリエコパックを手にした。

メルカリは5日、ユーザー間の商品配送時に繰り返し利用可能な梱包材「メルカリエコパック」の提供を開始した。テントなどで使用されるターポリン素材を利用した耐久力のある梱包材で、数百回の配送に利用可能。商品の配送後に廃棄される梱包材を減らし、リユースを促進する狙い。今回の発表では、梱包材自体を最終的に回収するスキームがないなどの課題も残るが、同社は「循環型社会を目指すための第一歩」と説明する。(サステナブル・ブランド ジャパン編集局=沖本 啓一)

メルカリが新たに開発した「メルカリエコパック」は、テントに利用される頑丈な素材を使い生活防水仕様とすることで、数百回の配送に耐える梱包材。エコパックで梱包された商品を受け取ったユーザーが、次回の商品発送時にエコパックを再利用することで、廃棄物を減らすことができる。利用者間でリユースし続けることを促す取り組みは、CtoCの土壌を持つメルカリならでは。

同社の調査によれば、メルカリのサービスの利用者の8割が梱包材を使い捨てることに「もったいない」という意識を持っているという。また、リユースされた段ボールなどで梱包された商品を受け取った経験を持つユーザーが9割にのぼる一方で、再利用の梱包資材に「悪い印象を受けた」「とても悪い印象を受けた」と答えたユーザーは6%弱にとどまった。「メルカリ利用者の中ではすでに商品も梱包材もリユースする文化が醸成されている」と同社は分析する。

循環型経済へ向かう、第一歩

梱包材の廃棄物を減らすことには効果が見込まれるが、「循環型経済」を目指す上では課題も多い。今回の取り組みには、メルカリ側が古くなったエコパックを回収する仕組みがなく、いつかはエコパックそのものが廃棄物になる。商品の購入はするが発送はしないといった利用スタイルのユーザーにこのエコパックが届いた場合にも行き場を失う。また、素材であるターポリンは塩化ビニール製の生地で、堆肥化などはできない。

メルカリエコパックを担当する深見和樹氏

メルカリエコパックの開発を担当した、同社の深見和樹氏は「今後、回収スキームを他の企業・団体などと協力できればという考えはある。また素材についてもアップデートしたい。植物由来の素材にするなど、できることはたくさんある。循環型経済という方向に進むための第一歩として、エコパックを位置付けている」と、今後の展開に前向きな姿勢を示した。

メルカリエコパックは「ネコポス」と「ゆうパケット」に対応するA4サイズ、2色。6月10日から7月31日までにメルカリストアで商品を購入したユーザーから抽選で1000人に配布するほか、NPO法人グリーンバードのごみ拾い活動に参加、もしくは同NPOが運営するコミュニティスペース「subaCO」でも個数限定で配布する。

沖本 啓一(おきもと・けいいち)

Sustainable Brands Japan 編集局。フリーランスで活動後、持続可能性というテーマに出会い地に足を着ける。好きな食べ物は鯖の味噌煮。