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ブランド・イノベーターのためのESG情報サイト 「サステナブル・ブランド ジャパン」 提携メディア:SB.com(Sustainable Life Media, Inc.)

グッドライフのリデザインに向けた自己変革とは――コーアン・スカジニア サステナブル・ライフ・メディアCEO

サステナブル・ライフ・メディアのコーアン・スカジニアCEO

サステナブル・ブランド(SB)国際会議を主宰するサステナブル・ライフ・メディアのコーアン・スカジニアCEOは「サステナブル・ブランド国際会議2019東京」に登壇し、「Redesigning the Good Life(“グッドライフ”実現に向けた再構築)」について講演。持続可能な社会のために、まず自分自身が変わることを強調し、組織やリーダーシップが変わること、同時にそれらを支える人のつながりや経済、自然環境を含めた大胆なシステムの再構築(リデザイン)が必要であると述べた。(松島 香織)

グッドライフとは、企業やブランドが地球規模の社会的課題に積極的に関与し、すべてのステークホルダーと中長期的に良好な関係を築くことでもある。そのグッドライフを実現するためには、どうすべきなのか。

スカジニアCEOは、自分がこれまでどう活動し、これから世界に対しどういう貢献ができるのかを考え、ライフスタイルそのものから自分自身を変える事が必要であるとした。

さらにグッドライフをゴールとし、自分自身の変化を通じてサプライチェーンや組織、社会システム全体を再構築(リデザイン)していくにはどうすべきなのか。以下の4つをポイントとして挙げた。

・Redefining Value(価値の再定義):ポジティブおよびネガティブな環境情報と社会課題を測定、社会のインパクトを価値の創出で実現する
・Innovation(革新的なイノベーション):新しいビジネスモデルを検討し、型破りなものを目指さなければならない
・Leadership(リーダーシップを発揮):一人ひとりが消費者、国民としてリーダーシップを発揮し、より早く学習する
・Shifting Behavior(行動を変えること):人間同士だけではなく自然とのつながりも意識し、将来のグッドライフにつなげる

スカジニアCEOはこれらを進めるため、「新しい表現や言葉が必要ではないかと考えている」と話した。企業やNGO、公益機関とそれぞれの機能や専門分野を超えて話し合おうとすると、なかなか表現が伝わっていないと感じるという。「SBに確実なものはない。私たちがこれから作り上げていくもの」と力を込める。

SBを進めるため、スカジニアCEOは世界の様々なステークホルダーと対話し、変革へのロードマップを示すツールを作成した。ツールでは以下の5つの要素を重要項目として設定している。

「Purpose Beyond Profit(利益を超えた目的)」「System-wide Brand Influence(システム全体のブランドの影響)」「Regenerative Operations(再生的な事業)」「Net Positive Products and Services(バリューチェーンを通じた持続可能な製品とサービス)」「Transparent and Proactive Governance (透明性のあるガバナンス)」

進捗を評価しより早く達成するために何をすればよいのか、話し合いのベースになるツールだ。

利益は価値を創造した結果としてあるべきであり、ブランド力を発揮した社会的なビジネスであること。ブランドはそれぞれのエコシステムの中心にあり、その影響力を行使してステークホルダーにSBの一端を担ってもらいつつ、厳格なシステムチェックの役割を果たしてもらうことを目指す。

SBは、将来世代に向けた対応につながる。単に製品やサービスが環境によいものとなっているだけでなく、更なる付加価値があるものが望ましい。

「企業はバランスと透明性をもって、SBを先取りしてほしい。政府やNGO等の社会からのプレッシャーに反応するのでなく自らが将来成功する条件作りを」「なぜ消費者の目指すところと選択肢にギャップがあるのか。各ブランドは消費者のよりよい生活のサポートを」「今日、SB会議に参加した人は世界に変化を起こすグローバルコミュニティの一員。みんなで取り組むことで実現可能になる」とスカジニアCEOは訴えた。

松島 香織 (まつしま・かおり)

株式会社オルタナ 特約記者。
企業のCSRや広報・IR部署を経て、SDGs、働き方改革(ダイバーシティ)、地方創生などをテーマに取材中。