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認証パーム油の取り組み点数化、製造業1位はサラヤ

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環境負荷が小さい製品やサービスの購入を推進する環境団体「グリーン購入ネットワーク」(東京・中央)はこのほど、日本企業の認証パーム油の取り組みを点数化したスコアを公表した。製造業ではサラヤが1位、味の素と花王が同点で2位。加工貿易業では豊田通商が1位となった。同ネットワークの金子貴代氏は「一般に認証パーム油の認知度はまだ高くないが、近年企業の取り組みが広がってきている」と指摘する。(オルタナ編集部=堀 理雄)

スコアは、「持続可能なパーム油のための円卓会議」(RSPO)の2017年報告書データを日本語訳・一覧化したもの。RSPOは熱帯林の保護や労働者の権利に配慮して生産されるパーム油を対象にした国際的な認証制度である。

評価の基準は、企業が実際に使用している認証油の量・割合や、それを公表しているかどうかなどで、9点満点で点数化されている。

業態や取扱量の異なる企業間の取り組み度合いについては、このスコアで単純に比較はできない。だが、海外との違いや比較などがわかりやすく表現されているため発表したという。

パーム油は、世界で最も使用されている植物油であり、「植物油脂」などの表示で食品や石鹸、洗剤、化粧品など多くの製品の原材料となっている。

日本では石鹸・洗剤メーカーでRSPOへの参画が先行してきた。2017年以降は、食品業界や小売業界においても参画企業が増えてきた。

金子氏は「この状況はしばらく続くだろう」と予測する。カップ麺やポテトチップス、ドーナツなどでも多く使用されるため、食品・外食業界の参加状況や、実際の切り替えが進むかどうかも注目される。

金子氏は「東京オリンピック・パラリンピックに向けて、パーム油について持続可能性に配慮した調達基準が公表された。一般の消費者を含め、認証パーム油の存在をまず知ってもらうことが重要だ」と述べた。

RSPOの年次報告書ACOP2017をもとにしたパーム油のバイヤーズ・スコアカード
(グリーン購入ネットワークのホームページ掲載のスコアより、項目を抜粋し上位企業のみ抜き出して作成)