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働き方改革を支える新たなオフィス環境

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SB 2018 Tokyo

サステナブル・ブランド国際会議2018で開催されたセッション「2030年に向けてあるべきGood Workplaceを考えるーー働き方改革を支える新たなオフィス環境」には、スピーカーとして三井不動産法人営業統括部の川路武氏、ワイス・ワイス営業部企画開発課の野村由多加チーフ、イトーキ商品開発本部ソリューション開発統括部Ud&Ecoソリューション開発部の八木佳子部長が登壇した。ファシリテーターは、森林保全活動を行う「一般社団法人more trees」の水谷伸吉事務局長が務めた。(オルタナ編集部=小松遥香)

三井不動産は2017年4月から、法人向けに「WORKSTYLING(ワークスタイリング)」と呼ばれるタイムシェア型ワーキングスペースを全国約30カ所で展開している。「WORKSTYLING」には、利用する企業同士をマッチングし、イノベーションや価値創造を後押しすることを目指す「ビジネススタイリスト」がいるという。同氏は、「人と人との出会いから、新しいものが生まれる。もっと色々な企業が混ざり合う場所がグッド・ワークプレイスだ」と語った。

1996年に創業したワイス・ワイスは2009年に「グリーンカンパニー宣言」を行い、それまでつくっていたファストファーニチャーから地球環境や子どもたちのことを考え、国産材を使った家具づくりに移行した。野村チーフは、オフィスの木質化の効果について、①自然環境への貢献②地域の雇用を生む③地域経済への貢献④人間関係をはぐくみ、豊かな未来を創造できることの4点を挙げ、「オフィスは『人づくりの場』。働いている人が、働く喜びを分かち合えるような空間をつくっていきたい」と語った。

イトーキの八木部長は「健康的で生産性の高い働き方を生み出すオフィス」について話し、エクササイズとワークを掛け合わせた「ワークサイズ」という考え方を紹介した。「ワークサイズ」は職場における「健康にも、仕事にもいい行動」を意味し、具体的には、立って仕事をすることや座り方を工夫すること、オフィスで歩く距離を増やすこと、休むことなどを指す。同社は、肩こりや心の疲れなど、人や職場ごとに異なる健康課題を解決するためのソリューションとして「ワークサイズ」ができるオフィス環境や家具を提供している。

同部長は、「居心地のいい職場をつくり、自由度を上げて、一人ひとりのパフォーマンスが高まる職場づくりを行うことは、会社を辞める人の数を減らすだけでなく新たな人材の確保にもつながる」と語り、人材のリテンション・リクルーティングが課題となる時代にオフィス環境を整備することは大事な要素であるとした。

小松 遥香

オルタナ編集部。アメリカ、スペインで紛争解決・開発学を学ぶ。趣味は、大相撲観戦と美味しいものを食べること。