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BtoB企業にCSR/CSVを導入するためのポイントとは

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左から、日立製作所の増田氏、積水化学工業の三浦氏、富士フィルムHDの川﨑氏、凸版印刷の今津氏

「BtoB企業にCSR/CSVを導入するためのポイントとは」のセッションでは、商取引の規模や経済に与える影響が大きく、期間が長期にわたり、変更しづらいBtoB企業が、CSR/CSVに向き合わなくて果たして良いのだろうかといった点を踏まえ、3者のパネリストによるプレゼンテーションが行われた。(オルタナ編集部=中島洋樹)

最初に、積水化学工業の経営戦略部・環境経営グループ・三浦仁美担当部長は、BtoB企業にCSR/CSVを導入するうえで大切なことは、①生み出す価値の理解・認識②アウトプットに対する外部評価③取り組み内容が持続的な内容であること、の3点であり、特に①生み出す価値の理解・認識が重要であると語った。

続いて、富士フィルムホールディングスの経営企画部・CSRグループ・川﨑素子グループ長は、「BtoB企業にCSR/CSVを導入するには、自社だけではなく、取引先にも賛同してもらい一緒に取り組んでいくことが大事である」と述べた。

最後に登壇した、凸版印刷のトッパンアイデアセンター・マーケティング企画部・今津秀紀部長は、自身の業務経験からBtoB企業の共通点として、①社外とのコミュニケーションに対してコンプレックスを感じていることが多い②真面目で納期を厳守する傾向が強い③ステークホルダーからのプレッシャーが少ない④サプライヤーとしてCSR調達の厳しいチェックを受けており、担当部署の人たちはそれに関連した豊富な知識を持っていることが多い、の4点を挙げた。そうした中で、コミュニケーション対応を磨き、ステークホルダーからのプレッシャーにも耐えうる耐力をつけることが、CSR/CSVを導入するうえで必要なのではないかと分析した。

プレゼンテーション後、3者とのパネルディスカッションを通して、本セッションのファシリテーターをつとめた日立製作所のCSR・環境戦略本部・企画部・増田典生担当部長は、「BtoB企業はCSR/CSⅤへの導入に対して、担当部署でそれぞれ温度差があるようだ。これはクライアントのリクエスト・スタンスによるところが大きいように感じられる。ステークホルダーへの対応バランスをなるべく均一化していくには、先ほどのプレゼンテーションでも話題が出たが、相手の賛同を得て、一緒に取り組んでいくことが重要だ。また、トップダウンで導入に対する展開は良いことだが、いかに現場への浸透をはかっていくか、方法を模索していく必要があるのではないか」とセッションを締めくくった。