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ケニアで診療所開設、出産件数が3.8倍に:塩野義製薬

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ケニアに建設した産科棟(提供:ワールド・ビジョン・ジャパン)

塩野義製薬は、2015年10月から日本とケニアの母子の健康を応援する「Mother to Mother SHIONOGI Project」を進めている。その一環で2016年にケニア共和国ナロク県イララマタク地域に診療所を開設。出産件数が旧診療所の6件(2015年)から23件(2017年)と3.8 倍に増加し、2018年1月に産科棟を新たに建設した。(ささきみどり)

WHOの「Trends in Maternal Mortality: 1990 to 2013」によると、アフリカでは命を落とす妊産婦が日本の77倍との報告があり、子どもを健康に産み・育てることが難しい環境だという。

「Kenya Demographic Health Survey 2014」の報告ではケニアの妊婦死亡率は 10 万人当たり 362 人(日本は5 人)と高く、また 5 歳未満で命を落とす子どもの数は 1000人当たり 52 人(日本は2.7人)にものぼる。

こうした保健問題に対応するため、「Mother to Mother SHIONOGI Project」では、診療所を建設し現地の保健環境の改善を進めている。支援の期間は2015年10月~2020年9月で、病院の建設に加え、巡回診療による基本医療の提供、現地保健省との連携、医療従事者への教育、住民への啓発活動による地域の保健システムの強化を図っている。

診療所の設備拡充に合わせて、診療所への来院数が増加している。本プロジェクト始動前の旧診療所では、2015年に年間2505人だった来院数は、2017年には6359人と2 年間で2.5 倍に増加した。診療所での出産件数は旧診療所の6件(2015年)から23件(2017年)と3.8 倍の増加。予防接種を完遂した5歳未満児も年間13人(2015年)から36倍増加して471人(2017年)となった。

「Mother to Mother SHIONOGI Project」では社会の永続的な繁栄の基盤となる子どもの健康を願い、日本とグローバルの母を応援している。「ポポンS」と「ポポンSプラス」の売り上げの一部と、シオノギの社会貢献支援会「ソシエ」等からの寄付をもとに、国際NGOワールド・ビジョン・ジャパンの現地活動をサポートすることで、アフリカ・ケニアの妊産婦・新生児・乳幼児の死亡率低減へ貢献している。