• 公開日:2018.02.10
バレンタインをソーシャルに、イケアなども取り組み
  • 沖本啓一

ソーシャル性やサステナビリティをテーマとしたバレンタイン商品・キャンペーンが浸透している。児童労働問題に取り組むNGOのACEがバレンタインデーを中心に展開する「1 more LOVEキャンペーン」に、イケア・ジャパンが賛同。同社の店頭企画「スイーツ フェア」の売り上げの一部を、ガーナの児童労働問題解決、教育支援プロジェクトに寄付すると決めた。ブランド「NAGAE+」は「胸に残るもの」をテーマ掲げ、廃棄される残布を利用したポケットチーフを発売した。(オルタナ編集部=沖本啓一)

キャンペーンにイケアも参画

イケアのソファを模したグラススイーツは、一般公募から誕生した

NGO「ACE」は2009年から2017年まで、バレンタインシーズンに「幸せを運ぶてんとう虫チョコレート」を販売、売り上げの一部をガーナのカカオ産地の児童労働など解決支援寄付にあてていた。今年からは新たに「1 more LOVE チョコステッカー」の販売を開始。1枚500円のステッカーを購入すると、その全額が寄付となり、ステッカーを貼ったプレゼントが「寄付付きプレゼント」になるというユニークな取り組みだ。

このキャンペーンに賛同したイケアは、全国のイケア2階レストラン&カフェ(IKEA Touchpoint 熊本を除く)で3月18日まで開催されている「スイーツフェア」と同キャンペーンを連動。同社が販売するグラスに盛り付けられた「グラススイーツ(500円)」の売り上げの一部をACEに寄付する。

森永製菓の「1チョコ for 1スマイル」キャンペーン(2月14日まで)では「DARS(ダース)」や「カレ・ド・ショコラ」などの対象商品1箱につき1円が、フェリシモの「幸福のチョコレート」キャンペーン (申し込み2月28日まで)でも売り上げの1%をACEに寄付している。

ファッションブランドも「サステナブル・バレンタインセット」

NAGAE+の「サステナブル・バレンタインセット」はCASE GALLERY(渋谷)などで購入可能。専用ギフトボックス入りで3800円(税抜)

安倍首相夫妻がトランプ米大統領夫人・メラニア氏に贈呈したブレスレットで話題になったファッションブランド「NAGAE+(ナガエプリュス)」は「サステナブル」をブランドコンセプトに掲げ、今年のバレンタインシーズンには「サステナブル・バレンタインセット」を販売している。

「日本のデザイナーたちが創るテキスタイルは、世界で高い評価を受けていますが、その残布は廃棄されてしまいます。美しく貴重なテキスタイルをポケットチーフとして蘇らせました」こう説明するのはナガエプリュスの鶴本 晶子COO。Bean to Barチョコレートの専門店「Minimal」のチョコレートをセットにした。

鶴本COOは「チョコレートを消費するだけのバレンタインではなく、『胸に残る』をキーワードにしています」と話す。ポケットチーフだけに胸に残るとは、洒落ている。渋谷区のCASE GALLERYや二子玉川の蔦屋家電などで購入可能。詳しく同社HPへ。

ソーシャルなバレンタインキャンペーンが目白押し

CSR活動の一環として女性支援「レディ・ゴディバ・プログラム」に取り組むゴディバは、「バレンタインは、今年から自由だ。」のキャッチコピーを打ち出し、女性躍進を推進している。フェアトレード専門ブランド「People Tree」はHPでバレンタインおすすめフェアトレード・ギフトを紹介。ソーシャル・プロダクトを専門に、雑貨などを幅広く扱うショップ「ソーシャルスクエア代官山」は、2月14日まで「オーガニック&フェアトレードバレンタインフェア」を開催している。

written by

沖本 啓一(おきもと・けいいち)

オルタナ編集部 編集局

好きな食べ物は鯖の味噌煮。

Related
この記事に関連するニュース

「SB-Japanフォーラム2025」法人会員募集開始 新たにテーマごとの分科会も
2025.06.18
  • SBコミュニティニュース
  • #パートナーシップ
  • #ブランド戦略
サステナビリティの「自分ごと化」を財務価値につなげる実践例
2025.06.12
  • ニュース
  • #パーパス
  • #ブランド戦略
  • #人的資本経営
34年ぶりのマーケティング定義改訂のポイントと裏側
2025.06.10
  • ニュース
  • #パーパス
  • #ステークホルダー
  • #ブランド戦略
  • #マーケティング
岐路に立つ日本の製造業には「デザイン思考」が欠かせない
2025.06.06
  • ニュース
  • #イノベーション
  • #ブランド戦略
  • #マーケティング

News
SB JAPAN 新着記事

学びを重視する人材流動化時代のマネジメント戦略とは
2025.06.27
  • ニュース
  • #人的資本経営
魚が手に入らない――水産資源の危機に立ち上がった料理人たち
2025.06.27
  • ニュース
  • #気候変動/気候危機
  • #リジェネレーション
  • #生物多様性
欧州発「エコ規制」にどう向き合うか——ESPR、DPPを成長戦略に
2025.06.26
  • ニュース
  • #情報開示
  • #サーキュラーエコノミー
  • #サプライチェーン
先進国が他地域に悪影響、5目標10年進捗なし――2025年版世界SDGs報告書
2025.06.26
  • ニュース
  • ワールドニュース

    Ranking
    アクセスランキング

    • TOP
    • ニュース
    • バレンタインをソーシャルに、イケアなども取り組み