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個人預金も「脱炭素」の動き、日本でも4億円超す

化石燃料や原子力関連企業に投融資している銀行の口座を解約し、これらの事業に投融資していない銀行に乗り換える「ダイベストメント(投資撤退)」の動きが広がっている。国際NGOの日本支部がキャンペーンを実施したところ、11月からの1カ月間で7団体119人が口座を乗り換え、推定預金総額は4億3780万円に達した。解約された銀行は三菱東京UFJ銀行が最も多く、預金口座の乗り換え先として最も多かったのはソニー銀行で、金融機関も動向を注視している(オルタナS編集長=池田 真隆)

大手銀行の前でダイベストメントを呼び掛ける350.org.日本支部のメンバー

キャンペーンを実施したのは国際NGO「350.org.」の日本支部。11月6日から12月12日までダイベストメントを呼び掛けた。ダイベストメント運動は2014年ごろ、米国の学生団体やNGOが起こしたもので、いまでは76カ国に広がっている。日本での本格的なダイベストメント運動は今回が初めて。

キャンペーンで解約された銀行は三菱東京UFJ銀行(39人)が最も多く、次いで、みずほ銀行(18人)、三井住友銀行(14人)となった。預金口座の乗り換え先として最も多かったのはソニー銀行(32人)、城南信用金庫(16人)、楽天銀行(9人)だった。

同団体は今年の9月、国内大手銀行7行(三菱東京UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行、三井住友信託銀行、りそな銀行、ゆうちょ銀行、農林中央金庫)に対し、パリ協定に整合した銀行業務を求めるために要請書と預金者1000人以上の署名を提出した。しかし、どの銀行からも十分な回答を得られなかったため、キャンペーンを実施した。

12日には環境省記者クラブで記者会見を開き350.org.日本支部代表の古野真氏は、「大手銀行は責任投資原則や赤道原則などに署名しているにもかかわらず、短絡的な利益のために石炭関連事業への投融資を続けている」とし、「賢い消費者や団体の行動が、持続可能なお金の循環を生み出す大きな波となることを期待している」と語った。

会見ではドイツとオランダのNGOが12月に実施した、民間銀行の石炭開発企業への融資状況をまとめた調査結果を発表した。調査対象となったのは400社以上の民間銀行だが、石炭開発への融資額において世界一位を記録したのはみずほフィナンシャルグループ(みずほFG)で、世界2位は三菱東京UFJフィナンシャルグループ(MUFG)であったことが判明した。

このキャンペーンの結果は大手銀行に報告する。「適切な情報開示」「新規化石燃料開発事業への投融資凍結」「自然エネルギーの普及促進」などのパリ協定に整合した方針を採用するよう呼びかける。

池田 真隆 (いけだ・まさたか)

株式会社オルタナ オルタナ編集部 オルタナS編集長
1989年東京都生まれ。立教大学文学部文芸思想学科卒業。大学3年から「オルタナS」に特派員・インターンとして参画する。その後、編集長に就任し現在に至る。オルタナSの編集及び執筆、管理全般を担当。企業やNPOなどとの共同企画などを担当している。
「オルタナ」は2007年に創刊したソーシャル・イノベーション・マガジン。主な取材対象は、企業の環境・CSR/CSV活動、第一次産業、自然エネルギー、ESG(環境・社会・ガバナンス)領域、ダイバーシティ、障がい者雇用、LGBTなど。編集長は森 摂(元日本経済新聞ロサンゼルス支局長)。季刊誌を全国の書店で発売するほか、オルタナ・オンライン、オルタナS(若者とソーシャルを結ぶウェブサイト)、CSRtoday(CSR担当者向けCSRサイト)などのウェブサイトを運営。サステナブル・ブランドジャパンのコンテンツ制作を行う。このほかCSR部員塾、CSR検定を運営。