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SDGsを知っていますか:新橋で街頭調査をやってみた

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取材を行ったJR新橋駅前のSL広場

国連で定めたSDGs(持続可能な開発目標)の課題を解決するために企業や団体が取り組んでいるが、そもそもこのSDGsの内容を知らない人にはどう映っているのか。オルタナ編集部はこのほどビジネスパーソンの街、東京・新橋で街頭アンケートを行った。この結果、SDGsを知らない人でも、自身が目の当たりにした課題には大きな興味を示していることが分かった。SDGsの認知には、ビジネスパーソンに「等身大のテーマ」として浸透させる必要があると言えそうだ。(オルタナ編集部=池田真隆、沖本啓一、小松遥香)

今年9月、JXTGホールディングスが20~60代の男女を対象に実施したSDGsの認知度調査では、「SDGsを知っている」と回答した割合は15%だった。SDGsで定めたゴールを達成するためには、SDGsを知らない人の協力が不可欠だ。

では、そのような人々にはどのようにアプローチしていければよいのだろうか。そのヒントを探るために街行くビジネスパーソン50人に、SDGsで定めた17のグローバルイシューを見せ、最も興味のある項目を聞いてみた。

SDGsを大学時代に習ったという若手社会人

興味のある項目:目標1(貧困をなくそう)
(40代男性、SE)
「中国へ定期的に出張するので、都市と地方での貧富の格差を目の当たりにしている。貧困が最も重要な課題だと思う」

興味のある項目:目標16(平和と公正をすべての人に)
(30代女性、広告代理店)
「北朝鮮のミサイル関連のニュースを頻繁に聞くようになったから、今こそ平和な社会を考えたい」

興味のある項目:目標14(海の豊かさを守ろう)
(20代男性、サービス業)
「生まれ故郷が沖縄だから、海は守りたい」

興味のある項目:目標8(働きがいも経済成長も)
(20代女性、医療)
「自分自身の貧困が課題。医療現場で働いているが長時間労働で給料が安い」

取材をきっかけにSDGsを知り、仕事に生かしたいという人もいた

総じて自分自身が目の当たりに目撃した課題や、当事者として自身が関わった課題に興味を持つ傾向にあることが分かった。逆に言えば、たとえSDGsを知らなくても、目に見える課題の解決には積極的になる人は多い。

SDGsの浸透や周知には「その人と社会的な課題がどう関わっているのか」を示す、等身大のストーリーの提示が重要だ。自身の職業的なスキルや財産を課題解決に生かす「プロボノ」からの取り組みを推奨することも有効だろう。

■「知っている」は50人中7人

SDGsを知っていると答えた人は7人だけだった。「LIXILのCM(開発途上国向けの簡易式トイレ「SATO」)で知った」や「大学の授業で習った」などの理由だった。「自発的に勉強したが、社内でSDGsを知っているのが自分だけなので、企画や業務に生かすことは難しい」という声も聞かれた。

50人中、最も興味のある項目は10人が関心を示した目標8(働きがいも 経済成長も)で、次いで7人の目標1(貧困をなくそう)、6人の目標9(産業と技術革新の基盤をつくろう)、5人の目標3(すべての人に健康と福祉を)となった。