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P&Gとオートバックス、消臭剤リサイクルで協働

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左からP&Gジャパンのスタニスラブ・ベセラ社長、オートバックスセブンの小林喜夫巳社長、鈴木亜久里氏

プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン(P&Gジャパン)とオートバックスセブンは10月1日、使用済みの車用消臭芳香剤のプラスチック製容器を回収・リサイクルする共同事業を開始した。回収した容器をリサイクルして反射板キーホルダーを製造し、小学校などに寄付することで交通事故の防止に役立ててもらう狙い。(オルタナ編集部=小松遥香)

P&Gは、2020年までに容器・包装の90%をリサイクル可能なものにするか、その実現のための計画を立てることを目標に掲げている。今回の取り組みは、この目標達成の一環として、P&Gの声がけで始まった。

同社は車用消臭芳香剤「ファブリーズイージークリップ」をオートバックスセブンで発売しているが、今回は他社の商品であっても回収する。オートバックスセブンは全国で569店舗を展開。その全店舗に容器の回収ボックスを設置する。

東京・東雲のスーパーオートバックスで行われた共同記者会見に登壇したP&Gジャパンのスタニスラブ・ベセラ社長は、「サステナビリティに取り組むことは、企業目的『現在そして未来の、世界の人々によりよい暮らしを』を実践することだ。車用消臭芳香剤の市場はこれから拡大するだろう。数年内に1000万個の容器を回収し、リサイクルしていく計画だ」と説明した。

オートバックスセブンではタイヤやオイル、バッテリーなどのリサイクルは行ってきたが、一般商品のリサイクルは今回が初めてとなる。同社の小林喜夫巳社長は、「人と車の調和を企業理念に掲げる会社として、車用商品をリサイクルし、交通事故防止のための反射板に生まれ変わらせる事業に関われて光栄だ」と話した。

警察庁交通局が発表した「平成28年における交通事故の発生状況」によると、日中と夜間では夜間の交通事故の死傷者数が約3倍多い。また内閣府の調べでは、反射材用品は交通事故防止に有効で、自動車の運転手は反射材用品を着用している人を未着用の人よりも約2倍手前で確認できるという。

自動車と環境問題について話す鈴木亜久里氏

ゲストとして登壇したオートバックス・レーシング・チーム・アグリ(ARTA)の鈴木亜久里氏は、「環境という視点に立つと、自動車は大きな変化の時を迎えている。あらゆる面でボーダレス化が進んだ現代では、地球を一つの家として考えることが必要になっていると感じる。排気ガスやごみを出すということは、自分の家を汚すということだ」と以前よりも環境配慮が当たり前の時代になっていきていると語った。

小松 遥香

オルタナ編集部。アメリカ、スペインで紛争解決・開発学を学ぶ。趣味は、大相撲観戦と美味しいものを食べること。