サステナブル・ブランド ジャパン | Sustainable Brands Japan のサイトです。ページの先頭です。

サステナブル・ブランド ジャパン | Sustainable Brands Japan のサイト

ブランドが社会とつながる、持続可能な未来へ  「サステナブル・ブランド ジャパン」 提携メディア:SB.com(Sustainable Life Media, Inc.)

横河電機、2050年に向けたサステナビリティ目標を策定

  • Twitter
  • Facebook
YOKOGAWAグループのサステナビリティ目標

横河電機は8月7日、2050年に向けたYOKOGAWAグループ全体のサステナビリティ目標を発表した。内容面では大きく3本柱で構成しており、ネット・ゼロ・エミッションズ(気候変動への対応)、サーキュラー・エコノミー(資源循環と効率化)、ウェル・ビーイング(すべての人の豊かな生活)の実現を目指す。具体的な取り組みや指標は、2018年度から始まる中期経営計画に織り込む予定だ。(オルタナ編集部=吉田広子)

同社が2050年に向けたサステナビリティ目標を策定した背景には、パリ協定や持続可能な開発目標(SDGs)の採択など、社会が解決すべき課題が全世界で共有され、企業が努力すべき方向が明らかになってきたことがある。

YOKOGAWAは、「YOKOGAWAは計測・制御・情報をテーマにより豊かな人間社会の実現に貢献する。YOKOGAWA人は良き市民であり勇気をもった開拓者であれ」を企業理念に掲げている。

今後も、環境や技術などの変化に対応し、長期的視点で社会が抱える課題の解決への取り組みを継続していくため、2050年に向けて目指す社会と、その社会の実現に貢献する姿勢および目標を設定したという。

2018年度から始まる中期経営計画などの事業計画で、環境・経済・社会の側面から、製品やソリューションとYOKOGAWA内で実施していく活動を明確にし、具体的な取り組みを実行していく。

横河電機の西島剛志代表取締役社長は「人口の増加や化石燃料の使用量増加に伴うさまざまな課題がSDGsやパリ協定で明示され、企業の責任は増大している。サステナビリティ目標の達成に向けて中期的なKPI(重要業績評価指標)を設定し、顧客やパートナーとのco-innovationによる新たな価値の共創を進めながら、活動を推進していく」と述べた。サステナビリティ貢献宣言と目標は次のとおり。

◆YOKOGAWAグループ「サステナビリティ貢献宣言」
YOKOGAWAは、未来世代のより豊かな人間社会のために、2050年に向けて、Net-zero emissions、Circular economy、Well-being の実現を目指します。
目標実現に向け、変化に柔軟に対応できる適応力・回復力を強化し、循環型社会に適した価値を創造し、ステークホルダーとのco-innovationを推進することにより、自らを変革します。

◆サステナビリティ目標
Net-zero emissions(気候変動への対応)
気候変動は、世界が一丸となって取り組むべき喫緊の課題です。再生可能エネルギーの導入やエネルギー利用の効率化に貢献することで、温室効果ガス(GHG)の排出と吸収の均衡が保たれ、大気中のGHG濃度が上がらない状態、Net-zero emissionsを目指します。また、気候変動によって引き起こされる自然災害による被害の低減や、生物多様性分野の課題にも取り組みます。

Circular economy(資源循環と効率化)
資源を採掘してモノをつくり廃棄していくワンウェイの経済から、廃棄物を出さずに資源を循環させる経済への転換、モノの所有からサービスへの転換が進んでいます。さまざまな資源が無駄なく循環し、資産が有効に活用される社会の枠組み、エコシステムの実現を目指すとともに、地球を循環する水資源の効率的な利用や安全な飲み水の確保にも貢献します。

Well-being(すべての人の豊かな生活)
2015年に国連で採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」では、Well-beingを「身体的、精神的、社会的に良好である状態」としています。安全で快適なワークプレース、生命科学、創薬など、幅広い分野で人々の健康と豊かな暮らしを支援します。また、地域社会における人財育成や雇用の創出、ダイバーシティ&インクルージョンを推進します。

吉田 広子 (よしだ・ひろこ)

株式会社オルタナ オルタナ編集部 オルタナ副編集長
大学卒業後、ロータリー財団国際親善奨学生として米国オレゴン大学に1年間留学(ジャーナリズム)。2007年10月に株式会社オルタナに入社、2011年から現職。

「オルタナ」は2007年に創刊したソーシャル・イノベーション・マガジン。主な取材対象は、企業の環境・CSR/CSV活動、第一次産業、自然エネルギー、ESG(環境・社会・ガバナンス)領域、ダイバーシティ、障がい者雇用、LGBTなど。編集長は森 摂(元日本経済新聞ロサンゼルス支局長)。季刊誌を全国の書店で発売するほか、オルタナ・オンライン、オルタナS(若者とソーシャルを結ぶウェブサイト)、CSRtoday(CSR担当者向けCSRサイト)などのウェブサイトを運営。サステナブル・ブランドジャパンのコンテンツ制作を行う。このほかCSR部員塾、CSR検定を運営。