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資生堂、ミレニアル世代向け自然派ブランドを世界発売

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資生堂は7月14日、世界のミレニアル世代をターゲットにした新たなスキンケアブランド「WASO(ワソウ)」を発売した。WASOは「表面的なものより本質的なもの」に価値を置く同世代に合わせて豆腐やはちみつなどの自然素材に着想を得て商品を開発した。パッケージも同世代に合わせてシンプルなデザインを採用している。同世代に合わせて、プロモーションや販売もネットを中心に行っていく。(オルタナ編集部=小松 遥香)

WASOは、同社が世界88カ国で展開するSHISEIDOから発売される。先行して、米国や東南アジアなど21カ国で発売されており、日本では10月から販売が始まる。

米国でもミレニアル世代の存在感は大きく、マーケティングコンサル「TABS Analytics」は、化粧品を定期購入する消費者層の47%がミレニアル世代と発表。また現在、日本の自然派・オーガニック化粧品市場は年々拡大する傾向にあり、市場規模は1200億円を超えると矢野経済研究所は発表している。

ミレニアルズ市場への挑戦

WASOの開発について、「ミレニアル世代向けの新ブランドが市場に誕生する中、SHISEIDOにとって新たな挑戦だった」と資生堂広報部の後藤奈緒美さんは説明する。

WASOのブランドコンセプトは、「素材の良さを引きだすスキンケアで、あなたらしい美しさへ」だ。ミレニアル世代の持つ「自分らしい自然体の美しさ」や「自然の力を生かしたものを好む」といった価値観から誕生した。

資生堂は、ミレニアル世代をインターネットやスマートフォンが当たり前にある時代に育った「デジタルネイティブ」だと説明。情報量を多く持つ同世代は、「本物」を見極める審美眼を持ち、スキンケア商品にも同様に、信頼性の高い成分や効果など、確かな品質と個性を合わせ持つ商品を求めていると分析している。

パッケージにもミレニアル世代の好む特徴が表れている。パッケージのデザインも、独自性と機能性の高さを重視し、女性でも男性でも、性別に関わりなく自由に使えるものを選んでいる。

日本でのプロモーションや販売に関しても、「ミレニアル世代との接点を拡大したい」と後藤さんは話し、8月下旬から、ネットやSNSを中心に展開する。販売は10月1日から同社のサイト「ワタシプラス」で始まり、店舗での販売も予定している。価格帯は税抜きで2000円-4500円で、税込み価格でも5000円を超えない。

なお、資生堂は今年1月、ネットでの販売が拡大することを見越して、スマートフォンのアプリケーションを使って肌の状態を測定し、その人に合ったファンデーションを販売する事業を行う米国のベンチャー企業マッチコー(MATCHCo)を買収するなど、市場の変化に積極的に対応する姿勢を見せている。

小松 遥香

オルタナ編集部。アメリカ、スペインで紛争解決・開発学を学ぶ。趣味は、大相撲観戦と美味しいものを食べること。