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国内3社、奇跡の木「モリンガ」の収益で原産地を支援

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イロコスモリンガのメンバーたち
イロコスモリンガのメンバーたち

フェアトレード製品を販売する「Girls, be ambitious」(福岡県福岡市)はこのほど、日東物産商事(神奈川県横浜市)とSavon de Siesta(北海道札幌市)の国内企業2社と業務提携し、「モリンガ」の普及に向け「イロコスモリンガ協会日本支部設立委員会」を設立した。モリンガは「奇跡の木」と呼ばれるほど栄養価が高く、スーパーフードとして注目を集めている。今後は事業を通じて出た収益から、原産地フィリンピンの雇用創出や環境保全に取り組んでいく。

モリンガの特長の一つは、その栄養価の高さ。ビタミンやカルシウム・鉄分・カリウム・食物繊維などの栄養素がバランス良く豊富に含まれる。フィリピンなど熱帯地域の荒れた場所でも育つ、生命力の強い植物のため、途上国の貧困を改善する産業創出のカギとしても期待される。

フィリピン・モリンガ農園の風景
フィリピン・モリンガ農園の風景

今回、提携した3社は、フェアトレード小売・商社・化粧品メーカー。各社の得意なところを活かしながら、日本国内でのモリンガ販売や普及を進めていく。フィリピンのイロコス・ノルテ州で、無農薬栽培の高品質のイロコスモリンガをフェアトレードの仕組みで販売する。収益の一部は、原産地支援に活用する。

Girls, be ambitiousの山田麻樹さんは「原産地に貢献することも大事なミッションです。しかし、単なる貢献ではなく、現地の人々の自立を促すことも大切にしています」と話した。

フィリピン農家では貧困が大きな社会問題としてある。まずは、フィリピンの人たちがモリンガという身近にある植物の価値を認識してもらうことが重要だ。そのためにモリンガの植林や食育などを実施する。さらに、モリンガを植林することで環境保全にもつながり持続可能な地球社会にも寄与していく。

「原産地の農家の人たちが、自分たちと自分たちの仕事に価値を見出し、人としての尊厳、生きる楽しさを見つける貢献ができると思っています」と山田さんは語った。

辻 陽一郎 (つじ・よういちろう)

オルタナ特約記者、NPO新聞代表。フリーライターとして、NPO・NGOやボランティア、ソーシャルベンチャー、企業のCSRなどを中心に取材。

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