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菜園付き「無印良品の小屋」千葉の廃校で販売開始

ローカルニッポンプロジェクト一環として、千葉県南房総市で販売が始まった無印良品の小屋
ローカルニッポンプロジェクト一環として、千葉県南房総市で販売が始まった無印良品の小屋。国産の杉材が使われている。

良品計画は、千葉県南房総市にある廃校の校庭を活用した菜園付きの小屋「無印良品の小屋」の販売を開始した。同社は地方をテーマにした「ローカルニッポン」の取り組みを強化しており、この一環として数年前から小屋の開発を進めていた。ドイツやデンマークなどの欧州では都市住民が郊外に小屋付き農園を持ち、週末を自然の中で農作業しながら過ごすライフスタイルが普及しているが、同商品はこうした拠点作りを提案する。(箕輪 弥生) 


「無印良品の小屋」は、2015年に発表された小屋のプロトタイプ「MUJI HUT」をもとに改良し開発されたもので、広さは9平方㍍、水回りなどの設備はついていない。外壁は国産の杉材を焼いて強度を高めた「焼杉」を用い、小窓からの通風や採光にもこだわっている。

同製品の開発に携わった高橋 哲・良品計画事業開発担当は、この小屋を「家や別荘ほど大げさではなく、気に入った土地を楽しむための拠点としての小屋」と表現する。内装は使う人が自由に仕上げられるようにDIY的な要素を残している。
同社は、地域の未来を紡ぐ取り組みと人々に焦点をあて、日本を考える「ローカルニッポン」の取り組みを行っており、5月1日には千葉県鴨川市と連携協定を結ぶなど、南千葉エリアとの連携を強めている。その中で、新たな働き方や週末の過ごし方を提案する商品として「無印良品の小屋」が誕生した。

今回販売された小屋は、海に隣接する自然豊かな白浜地区に残された旧長尾幼稚園・小学校の校庭部分を20~25区画に分け、その区画を賃借する人を対象に菜園とセットにして販売する。小学校の校舎部分は、レストラン・シャワールーム・宿泊棟・シェアオフィスなどに改修してあり、小屋の購入者も利用できる。
この事業は、2014年に南房総市が廃校の利活用アイデアを募集した際に、同地でリノベーション事業を行っている合同会社WOULD(南房総市)が良品計画と協働して提案し、採用された案が基本になっている。この提案によって、校舎はオフィスを含む多目的施設「シラハマ校舎」として再生され、校庭はドイツの滞在型農園「クラインガルデン」のように、小屋を拠点として農的ライフスタイルを楽しむ場所として活用が進む。
全国では毎年400~600校もの公立学校が廃校となっている。高橋事業開発担当は「学校は地域のコミュニティの中で重要な位置を占めている」と指摘し、「廃校となっても、そこに小屋を作ることで新たな人を呼びこみ、地元の人と交流し集う場所にできれば」と期待を込めている。

小屋本体の価格は税込300万円。「シラハマ校舎」以外での販売については今秋以降に発表される

箕輪 弥生 (みのわ・やよい)

環境ライター・マーケティングプランナー・NPO法人「そらべあ基金」理事。
東京の下町生まれ、立教大学卒。広告代理店を経てマーケティングプランナーとして独立。その後、持続可能なビジネスや社会の仕組み、生態系への関心がつのり環境分野へシフト。自然エネルギーや循環型ライフスタイルなどを中心に、幅広く環境関連の記事や書籍の執筆、編集を行う。著書に「エネルギーシフトに向けて「節電・省エネの知恵123」「環境生活のススメ」(飛鳥新社)「LOHASで行こう!」(ソニーマガジンズ)ほか。自身も雨水や太陽熱、自然素材を使ったエコハウスに住む。

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