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紳士服のはるやま「ノー残業手当1万5000円」導入

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夜も明かりがともるオフィスビル Image credit:Joe Lodge

働き方改革が叫ばれるなか、紳士服大手のはるやまホールディングス(岡山県岡山市)は「ノー残業手当」として毎月の残業時間ゼロを達成した社員に4月から1万5000円を支給する。長時間労働をなくすことで社員の健康を促進するために、残業をしない社員が得をする制度とした。自ら残業をなくす意識を社員に浸透させることが狙いだ。(辻 陽一郎)

同社では、2015年12月から健康宣言を掲げ「社員の健康を応援し、社内から健康で元気になる」ことを目指す。同社では社員1人当たりの月間残業時間は10.5時間。宣言を実現するために残業による過度な疲労を減らす必要があった。

同社経営企画部の伊藤亜有美広報担当は「本当に残業時間ゼロ時間を実現するには、実質の業務を改善すること。さらに社員一人ひとりが『残業をなくそう』という意識の向上と浸透が必須であると考え、ノー残業手当の導入に至った」と話した。

現在の売り上げを維持した上で、残業時間がゼロとなれば生産性が向上し、利益も増加する。この利益増加分の想定される額を一人当たりに換算すると1万5000円となる。残業時間がゼロだった場合に1万5000円が支給されるが、実働残業手当が1万5000円に満たない社員に対しても差引分の手当を支給する。例えば、実働残業手当が8000円の場合、7000円がノー残業手当となる。

「ノー残業手当制度以外にも、店舗スタッフの接客以外の作業を減らすなど、さまざまな業務改善を進めている」と伊藤広報担当は話した。社員の健康に対する取り組みだけでなく、店舗を利用客の健康拠点とする取り組みも実施する。ストレスチェックアプリの導入や、はるやま青江本店にはリラクゼーションサロンコーナーなども設置している。