• 公開日:2016.12.15
音楽をツールにCSR/CSVで地域活性化を―ヤマハ
    • 松島 香織

    太下義之・三菱UFJリサーチ&コンサルティング主席研究員

    12月9日、10日の2日間、「日本のまちに、光をあてろ。」をテーマに、地方創生まちづくりフォーラム『まちてん』が開催され、2,231人が来場した。10日のセッションで、ヤマハミュージックジャパンの佐藤雅樹プロデューサーと、三菱UFJリサーチ&コンサルティングの太下義之主席研究員は、2020年の東京オリンピック・パラリンピックをきっかけにした地域活性化や、ヤマハの取り組みを紹介し、地方創生には文化の役割は大きいと話した。

    「音楽は街づくりをどう変えるか?」と題し登壇した太下主席研究員は、2020年の東京オリパラ大会について、「東京だけでなく、全国に関わること」と話した。3月にはスポーツ庁と文化庁、観光庁が包括的連携協定を結び、オリパラをきっかけにした地域ブランドや日本ブランドの確立・発信や、オリパラ以後も観光による経済の活性化を目指すとしている。

    既にキックオフしている文化庁の「文化プログラム」は、「20万件のイベントを開催」「5万人のアーティストが参加」「5000万人の参加」「4000万人の訪日客」を目標にしている。太下主席研究員は、ロンドン大会で行われたビックダンスや多言語で演じたシェイクスピア劇を紹介し、「文化が各地の活性化につながる」と力を込めた。

    佐藤雅樹・ヤマハミュージックジャパン事業開発部おとまちプロデューサー

    佐藤プロデューサーは、ヤマハが取り組んでいる、音楽を通じて地域を活性化させる取り組み「音楽の街づくりプロジェクト(おとまち)」を紹介した。2009年から同社が取り組んでいる街おこし事業で、音楽によって人をつなげ、持続的なコミュニティをつくり、地域文化の発信や担い手育成を行っている。

    地方自治体が連携したり、企業のリソースが役に立ったり、「価値を共有できるコミュニティを作れば、社会課題は解決すると思う」と佐藤プロデューサーは話した。音楽は多くの人に浸透するツールで、じっくりコミュニティを作ることがポイントだという。

    イベントで始めた活動を「一時的なものにしてはいけない」と話し、自分ごと化し、継続して行うと化学反応が起きて面白いものが生まれるという。「多くの企業が次なるCSR/CSVの取り組みで悩む中、一石を投じられれば」と結んだ。

    written by

    松島 香織(まつしま・かおり)

    2016年株式会社オルタナ在職中に、サステナブル・ブランド ジャパン ニュースサイトの立ち上げメンバーとして運営に参画。 2022年12月株式会社博展に入社し、2025年3月までデスク(記者、編集)を務めた。

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