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NPOがLGBT1000人写真展、GAPや資生堂が協力

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LGBT(性的マイノリティ)1000人の写真展「OUT IN JAPAN」の様子

NPO法人グッド・エイジング・エールズは、日本全国で撮影したLGBT(性的マイノリティ)1000人の写真展「OUT IN JAPAN」を開いた。2020年までに10000人を撮影することを目指すプロジェクトの一環で、GAPや資生堂が衣装やメイクを提供するなど多くの企業が協賛している。写真で紹介することで、性的マイノリティへの理解を広げることが目的だ。

都内で開いた写真展には、1週間で総勢約1万人が来場した。グッド・エイジング・エールズ松中権代表は「LGBT当事者だけでなく、一般の来場者がたくさん訪れてくれたので良い結果となった」と写真展の成功を語った。LGBTがテーマの国際映画祭「レインボー・リール東京」と同じ会場で行っていたこともあり、関心のある人も多数訪れた。

1000人のポートレートを撮影したのは、シンガポール出身で世界的にも知られるフォトグラファーのレスリー・キー氏だ。1年間かけて日本全国をまわった。モデルには、タレントの佐藤かよさんやIVANさん、アーティストの中村中さん、生前の前田健さんなども登場する。渋谷区・世田谷区で同姓パートナーシップ証明書を取得したカップルなど、多様な人々の姿が会場に並んだ。

撮影には、「OUT IN JAPAN」に共感する多数の企業からの協力もあった。創設スポンサーとして協力を続けるGAPは衣装やスタイリング、資生堂はメイクの提供を行い、写真展を盛り上げた。カーブランドのアルファロメオは、クラウドファンディングプロジェクトを通じて資金集めを支援した。

グッド・エイジング・エールズは今後も、性的マイノリティの理解を広めるために写真展などの取り組みを広げていく。松中さんは、「すでにLGBTの写真展を地方で開きたいという声や、企業からも数点写真を展示したいとの希望をもらっている」と話した。

プロジェクトが10000人に達成する頃には、性的マイノリティの人たちを理解し、応援できる社会に近づいていることが期待される。

辻 陽一郎 (つじ・よういちろう)

オルタナ特約記者、NPO新聞代表。フリーライターとして、NPO・NGOやボランティア、ソーシャルベンチャー、企業のCSRなどを中心に取材。

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