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ミレニアル世代がオーガニック市場をけん引

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一般社団法人オーガニックフォーラムジャパンは11月18日、19日、東京国際フォーラム(東京・有楽町)で「第1回オーガニックライフスタイルEXPO」を開催した。「国内のオーガニックを基本としたライフスタイルビジネスの健全な発展と更なる啓蒙普及」を目指したエキスポには、中国、北米などで活動しているゲストが参加。有機に対する各国政府の対応や認証制度、生産者の状況などを報告した。

世界のオーガニックの市場規模は、米国が43%占め世界第1位、続いてドイツが13%、フランスが8%、中国が6%、カナダが4%占めている(国際有機農業運動連盟、2016年発表)。

米国にあるオーガニック・トレード協会(OTA)は、北米の有機農業と製品のための会員制の団体で、50の州で8,500以上のオーガニックビジネスに関わっている。

米国とカナダのOTAで国際部門を担当するモニーク・マレス氏とマリー イブ・ルヴェール氏が「北米におけるオーガニックトレンドとビジネスチャンス」と題して、北米オーガニックの最新トレンドを紹介した。

オーガニックの付加価値を理解しているミレニアル世代

カナダ・オーガニック・トレード協会のマリー イブ・ルヴェール氏

「カナダのオーガニックマーケットは安定して伸びている」とルヴェール氏はカナダのオーガニック市場について説明した。市場の伸びの要因、トレンドとして以下を挙げた。

・家族世帯とミレニアル世代がオーガニック商品を買っている
・一部の富裕層が買っているわけではなく、一般消費者が「価値がある」から買っている
・野菜と果物が先行して売れている
・カナダ人はオンラインで買い物をすることが少ない(米国・日本ほどでない)
・スナックの売上が拡大している(4割が朝食にスナックを摂っている)

オーガニックに関心が高いミレニアル世代が、市場をけん引しているという。彼らは商品の表示をよく読んでいるし、背景にあるストーリーに関心を持っている。また、1日に5回くらい少量の食事をする「ミニ・ミール・イーター」が増えているという。

美しいストーリーとともにオーガニックを伝えたい

オーガニック・トレード協会のモニーク・マレス氏

マレス氏は米国の市場について説明した。代表的なオーガニック製品には、有機食品、成分および飲料、有機繊維、パーソナルケア製品、ペットフード、栄養補助食品、家庭用洗剤や花が含まれる。カナダと同じく、ミレニアル世代がけん引役であり、オーガニックなら環境・家族にも良いという考えを持ち、買い物に価値が結びついているという。

米国では洞窟で暮らす原始人に戻るようなライフスタイル、「パレオダイエット」が流行っているという。皮ごとフルーツを食べたりするという。フィットネスへのこだわりもあり、食肉のタンパク質とフルーツやナッツが入っているバーが人気だ。

最後にマレス氏は、日・米・カナダはオーガニックに価値があることを、生産者と消費者に理解してもらう必要があると力を込めた。まず、農家に有機農業を理解してもらい、消費者には付加価値を理解してもらう。

OTAは普通の農業から有機農業へ移行プラグラムを実施、オーガニックに転換する農家を3年間援助している。消費者にはそういった生産者の姿を見てもらい、教育、情報発信の繰り返しだという。「オーガニック商品には美しいストーリーがあり、誇りを持って伝えている」と語った。

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