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ペーパーレスを支援するのではなく、“ペーパーレスによってお客様に成功してもらう”

プリンター複合機(MFP)商品を事業の中核に置くエプソン。2021年10月にリリースされた新サービス「ペーパーレスサクセスプラン」は、基本印刷枚数と基本使用料金を1年ごとに減らしていくというプラン。顧客のペーパーレス化を後押しする内容となっているが、その狙いは何か。このサービスを開発した背景と意図を、販売推進チームの一員として企画段階から参加しているエプソン販売スマートチャージMD部の熊谷志織氏と子田吉之部長に聞いた。

ペーパーレス化は、さまざまな業務改革の結果、推進できること

──まずは「ペーパーレスサクセスプラン」の概要についてお聞かせ下さい。

熊谷志織氏(以下、敬称略):エプソン販売では2014年度に「スマートチャージ」という法人のお客様向けプリントサービスの提供を始めました。ご提供しておりますサービスプランの一つに複合機、プリンターといった機器本体を購入することなく月々の定額費用の中に本体の使用料、規定の基本印刷枚数まで印刷するために必要なインクなどの消耗品、保守サービスが含まれることがお客様にとってメリットの「オール・イン・ワンプラン」があります。

今回リリースした「ペーパーレスサクセスプラン」は、この「オール・イン・ワンプラン」のメリットはそのままに、新しい付加価値を付けたプランです。具体的には、基本使用料金(月額)と基本印刷枚数を5年間で段階的に減らしていくプラン体系を採用しており、基本印刷枚数を紙の削減目標に設定することで、着実にコスト削減と業務改革、ペーパーレス化を推進していただくことができます。

──印刷する量を減らせばコスト削減になりペーパーレス化にもつながる。サービスを利用する側とすれば大きなメリットですが、提供側としては売上げ減につながるのでは?

子田吉之氏(以下、敬称略):弊社は今までプリンターメーカーとして、お客様が紙に印刷することでコミュニケーションを活性化する、業務効率を上げていただくなどの形でお役に立ってきました。しかし、この印刷することありきのご提案だけでは今の時代にマッチしないのではないかと思い至ったのです。

業務の効率化、働き方改革、環境問題への対応、さまざまな理由でペーパーレス化の進展が見込まれます。

そのような時代の変革を真摯に受け止め、課題の解決に役立つ新たな提案をすることで、さらに多くのお客様に支持していただけると考えました。

熊谷:当初、「ペーパーレスサクセスプラン」というサービス名には色々な候補がありました。例えば「ペーパーレス化プラン」や「ペーパーレス応援プラン」といったものです。

しかし、私たちの目的は単にペーパーレス化を支援するのではなく、“ペーパーレス化によってお客様に成功(サクセス)していただく”、その成功をお客様と共に実現したい、といった思いから現在のサービス名に至りました。

──「お客様の成功」とは具体的に何ですか?

熊谷:もちろん、業務効率化であり、コストの削減であり、環境負荷低減に取り組まれているお客様でしたら印刷用紙の削減を通じたCO2排出量の削減などが挙げられます。しかしそれだけではないと思います。ペーパーレス化が進んだ先にある、社員一人ひとりにハッピーな環境が浸透している状態も含まれます。

子田:単純にペーパーレス化しても、社員の方はハッピーにならないと思うんですね。その分、お給料が増えるわけでもありませんから。しかし、紙の申請書に上司の決裁印が必要、会社に紙で届いた請求書を精算処理する、などの理由で従来は出社するのが当たり前だったのが、業務フローの電子化などの方法によって業務の効率化が進み、在宅勤務で家族と過ごす時間や自己啓発にあてる時間が増えたりすれば、人生の幸福度は上がるでしょう。

また、自分自身が環境負荷の低減に貢献しているという意識は精神的な満足度の向上にもつながるはずです。このような持続可能でこころ豊かな社会と生活がペーパーレス化をきっかけに社員一人ひとりにもたらされることも、企業にとっての一つの成功と言えるのではないでしょうか。

──このプランによってペーパーレス化が進むと、それまで紙で行ってきたコミュニケーションに代わる新たなコミュニケーション手段が必要になるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

子田: 改めてご理解をいただきたいのは、このプランによってペーパーレス化が進むのではなく、ペーパーレス化はさまざまなデジタル化や業務改革の結果として実現されるものなので、ペーパーレス化した代わりに大事な何かが失われるというものではありません。この時点で効率的なコミュニケーション方法にすでに置き変わっていると思います。

われわれは社内で紙の使用量を半減させる取り組みを行っておりますが、最初のアクションは何を印刷しているのかをすべて調査することでした。次に「この業務は、本当に紙の帳票が必要ですか?」という視点で選別を行いました。

昔からの慣習という理由で印刷し、確認だけを目的にハンコを押して……みたいな印刷物や業務フローがいまだにたくさん残っていたのです。

熊谷:「ペーパーレスサクセスプラン」では効果的な印刷を削減するための最初のステップとして、ご利用いただく複合機の活用をご提案しています。

例えば、資料に白紙があった場合は自動的に印刷しなかったり、パソコンから直接ファクス送信することで紙の原稿が不要になったり、あるいは受信したファクスを直接メールで転送したりする機能です。

これらの機能を上手く使いながら、ペーパーレス化を段階的に、かつ着実に実現していただければと思います。

無駄な印刷の削減方法を提案(カタログより抜粋)

企業には、厳しいCO2削減目標が求められている

──「ペーパーレスサクセスプラン」では、SBT(温室効果ガス削減目標)についての説明が多くありました。お客様に向けて、ここまで環境問題に踏み込んだものは珍しいと思うのですが。

熊谷:民間企業においても、SBTの認定を取得する動きが加速しています。環境負荷の低減に取り組むメリットと、取り組まないことのデメリットをお客様にご認識していただきたいと考えています。

また、弊社としても、循環型経済(サーキュラーエコノミー)の発展や産業構造の革新などを重要なマテリアリティに位置づけており、省エネ性能の高いプリンターの技術をベースに、温室効果ガスの削減に努めています。さらに、パリ協定に基づく日本政府の2030年目標に対してもグループ全体で取り組んでおりますので、その事例も紹介しています。

──お客様の反応はいかがですか?

熊谷:まだサービス提供を始めたばかりですが、製造業や金融業の企業様から好意的な評価をいただいています。また、販売店様からも「環境問題に対する課題解決策の提案は重要度が高まる」という声を多くいただいています。

子田:ここ数年、お客様の環境問題に対する意識も高まってきています。コロナ禍を契機に、今まで先送りにしてきたDXやペーパーレス化、働き方改革といった課題に対して、社会全体で取り組まなければならないという機運が加速しています。そうした流れの中で、環境問題に取り組もうという企業様の課題解決に、この「ペーパーレスサクセスプラン」を含めたご提案でお役に立てると考えています。

熊谷:環境問題と業務改革は非常に強く紐付いていると思います。社員一人ひとりが環境問題に対して意識をしっかり持っていれば、省エネや働き方改革、業務効率化などの推進力が自ずと高まりますし、生産性の向上にもつながるからです。

また、環境課題の克服には新しい技術によるイノベーションが必要であり、新たな事業モデルを生み出す可能性もあります。「ペーパーレスサクセスプラン」は、そうした数字には表れない成果をもたらすサービスだと確信しています。

社員やお客様と新しい価値を「共創」していく

──「ペーパーレスサクセスプラン」のリリースで、ご苦労などはありましたか?

熊谷:私は販売推進の立場で、さまざまなサービスや商品をお客様にご提案する仕事を担当しています。

今回、「ペーパーレスサクセスプラン」の企画が立ち上がった際、プリンター業界の常識を覆す革新的で将来性のあるプランだと感じましたので、「ぜひ参加したい」と自ら部長に手を挙げました。新しいプランを作り上げるということは、普段の業務にはない新たな仕事がたくさん必要になることを実感しました。

前例がない企画ですので、経営陣はじめ関係部門の賛同を得るために丁寧な説明が必要となり、それに必要な準備や打ち合わせは大変でした。しかし、その分スキルアップにつながり、大きな責任を感じながら仕事をすることができましたので、非常に有意義な時間だったと思います。

子田:そもそもこのプランの企画当初は社内で反対の声もありました。「なぜ、プリンターメーカーが紙削減を勧めるのか?」と。しかし、今の時代に求められるお客様価値を実現するため、柔軟な発想で変化していくことが必要です。

そういう点で、熊谷のような若い世代が中心になって企画を練っていくことは、柔軟な発想や、お客様が本当に求めていることへの答えが見つかる可能性が高いと思いますので、大いに期待しています。

熊谷:経験が浅いからこそ「なぜ」を大事にする意識は、常に持っていなければいけないなと思っています。入社時には正直そういう観点は持っていませんでした。仕事をしながら少しずつ意識が高まっていったという感じです。特に、このプロジェクトに参加したことが、自分にとっては意識変革の機会でした。

子田:昨年策定したエプソングループの長期ビジョン「Epson 25 Renewed」に、「ダイバーシティを尊重し、チーム力を最大限に発揮」という人材戦略があります。戦略を推進、実現していく上で、熊谷のような若手も含めた多様な人材が活躍できる場所を提供していくことが重要だと考えます。

これまで弊社は製品による印刷を通してお客様への価値を共に創ってきました。ですが、冒頭にお話した通り、時代が変わり印刷すること自体がお客様の業務効率化の足かせになるのであれば、新しいお客様価値をご提案しなければなりません。現在は、“お客様やパートナー企業と一緒に社会貢献していく”という共創の取り組みに力を入れており、そのためのツールの一つとなるのが、今回の「ペーパーレスサクセスプラン」です。

──今後の展望をお聞かせください。

子田:ものづくり企業としては、お客様のもとで製品を使っていただきながら、社会貢献も果たしていくのが目指すべき姿なのだと思います。今回の「ペーパーレスサクセスプラン」だけでなく、省エネ性能が高く、紙以外にも布やさまざまな素材にも印刷できるインクジェットプリンターや、オフィスの紙をごく少量の水でリサイクルする「PaperLab」など、弊社のあらゆる製品・技術を総動員して、環境問題に取り組んでいきます。

多くのお客様と今すぐにできる身近な活動から取り組むことをスタートに、着実に地球温暖化の防止、脱炭素社会の実現といった社会課題の解決につなげていきたいと考えています。

熊谷:今の時代に則した活動を全社一丸でスピーディーに取り組むことが弊社の強みであり、また、そこに将来性を感じていますので、私自身も取り残されないよう、より主体的に進んで行きたいと思います。

※SBTイニシアティブ(Science Based Targets initiative)のクライテリアに基づく科学的な知見と整合した温室効果ガスの削減目標

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エプソン販売株式会社
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エプソンは、1942年のセイコーエプソンの創業以来培ってきた「省・小・精の技術」をベースに、世界中でお客様の期待を超える商品・サービスをお届けするべく、創造と挑戦を重ねてきました。2016年には、エプソンが10年後にありたい姿と、向かうべき方向を示した長期ビジョン「Epson 25」を定め、2025年に向けてさまざまな活動を行ってきました。

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