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金沢工大の学生団体、バスの現在位置把握するアプリ

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金沢工業大学学生による「BusStopプロジェクト」では、1月8日から3月15日まで、コミュニティバスの現在位置をスマホやパソコンでリアルタイムに把握できる「バスどこシステム」のアプリを試験的に一般公開する。同プロジェクトは大学が立地する野々市市と協力し、バス停を基点に災害時の情報発信を行う仕組みなどを進めてきた。公共交通の利用拡大・充実を通じて、SDGs(持続可能な開発目標)で掲げる持続可能な輸送システムの実現を目指す。(オルタナ編集部=堀理雄)

アプリをダウンロードすると、同市内を4つのコースで巡回するコミュニティバス「のっティ」のアイコンが地図上に表示され、いまどこを運行しているかがリアルタイムでわかる仕組み。運行が遅れている際などにもいつバスが来るかが明確に分かることで利便性を高め、公共交通機関の利用拡大に結びつける取り組みだ。

車両にGPS機器を設置し、IoTの通信ネットワーク技術を活用して実現した。アプリをダウンロードする際にアンケートに回答する仕組みになっており、取り組みを通じて利用者のニーズを把握したうえで、さらに課題に沿った研究開発につなげていくことを目指している。

同プロジェクトは、元々大学の授業「プロジェクトデザイン」のなかで生まれた。その後課外活動として継続され、現在学生38人で構成されている。これまでにも、バス停を情報端末化して災害時の情報発信や子どもの見守りを行う仕組みなど、バス停を通じた地域課題解決に向けた活動を進めている。

金沢工業大学の志鷹英男広報課長は「住みよい街に向けてコミュニティバスの利用を促進していくという課題があり、学生にとっては自分たちの開発した技術が実際の社会で使われることになる。課外活動の中で、知識だけでなく主体性や批判的な思考力などを身に付けていくことは技術者教育にとっても重要」と話した。