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ユニクロのジーンズ、加工時の水を90%以上削減

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技術を開発した研究施設「ジーンズ・イノベーション・センター」に並ぶ最新のウォッシュマシーンとジーンズ(写真提供:ファーストリテイリング)

「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングはこのほど、ジーンズの加工工程で水使用量を従来より平均90%以上削減する技術を開発したと発表した。米国にある同社の研究開発施設で手がけた技術で、最新のウォッシュマシーンとデザイナーの熟練技術を掛け合わせたという。2020年までにグループ傘下の全ブランドで生産するジーンズに導入する予定で、生産予定の4000万本のジーンズで約37億リットルの水を削減できると試算している。(オルタナ編集部=堀理雄)

同社は原材料の調達、生産、販売、商品の使用までの過程で、水の汚染防止と水使用量の削減に努めており、「素材工場環境プログラム」では、ユニクロの主要な素材工場において2020年までに2016年水使用量実績値の15%削減を目標に掲げている。

今回の技術は、ナノバブル(微細な気泡)などの先進技術を利用したウォッシュマシーンと、ジーンズデザイナーの熟練技術を掛け合わせることで、品質を保ちながら水使用量を大幅に削減するもので、米国にある同社の研究施設「ジーンズイノベーションセンター」で開発された。

同センターの松原正明ディレクターは、「デザイン性や快適さを追求するだけでなく、環境に配慮し、生産工程に関わる人々の人権が守られた環境で生産されたジーンズこそが良い商品であると考えている」と述べている。

2018年秋冬シーズンから技術の導入を始め、2019年にはファーストリテイリンググループのジーンズ全生産量の約3分の1にあたる1000万本をこの技術で生産し、2020年までにグループ傘下の全ブランドのジーンズに拡大していく方針だ。

技術の詳細については、2019年初頭の発表を予定している。

今回の技術は、先進技術を利用したウォッシュマシーンと、ジーンズデザイナーの熟練技術を掛け合わせることで実現した(写真提供:ファーストリテイリング)