サステナブル・ブランド ジャパン | Sustainable Brands Japan のサイトです。ページの先頭です。

サステナブル・ブランド ジャパン | Sustainable Brands Japan のサイト

ブランドが社会とつながる、持続可能な未来へ  「サステナブル・ブランド ジャパン」 提携メディア:SB.com(Sustainable Life Media, Inc.)

宝塚大劇場、5年目カーボン・オフセット公演

  • Twitter
  • Facebook
今年のカーボン・オフセット公演演目「ファントム」(大阪ガス提供)

阪急電鉄(大阪市北区・杉山健博社長)と大阪ガスは、今年のカーボン・オフセット公演を11月9日~12月14日の期間で実施する。演目は「ファントム」。2014年からスタートして今年で5回目。毎年、宝塚大劇場(兵庫県宝塚市)公演を1つ指定し、大阪ガスがJ-クレジット制度を活用し、期間中のCO2排出量をオフセットする。過去4回分の公演でオフセットされたCO2排出量は合計2556トン。一般家庭約640世帯分の年間CO2排出量に相当するという。(オルタナ編集部=中島洋樹)

公演が行われる宝塚大劇場は、阪急電鉄系列の宝塚舞台(兵庫県宝塚市・植田孝社長)が運営する。館内照明設備のLED化し、CO2排出量の少ない天然ガスを使用した高効率冷暖房設備を採用している。

その上で、期間中に排出されるCO2については、大阪ガスが「兵庫県CO2削減協力事業」で得たCO2の削減分をクレジットとする。政府が運用する温室効果ガス排出削減の認証制度「J-クレジット制度」を活用し、CO2排出量をオフセットする仕組みだ。

「兵庫県CO2削減協力事業」は県内の中小事業者が設備更新を行う際などに、削減できたCO2を大規模事業者に移転できるものだ。県内の大規模事業者が、技術・資金などを支援する。

本カーボン・オフセットの概要(大阪ガス提供)

「J-クレジット制度」は、省エネルギー機器の導入などにより、CO2などの温室効果ガスの排出削減量や吸収量をクレジットとして国が認証する制度である。

具体的には、大阪ガスの省エネシステム・機器類を導入することにより、導入先に発生するCO2削減分を同社が「兵庫県CO2削減協力事業」を活用して受け取る。それをクレジットとして「J-クレジット制度」を活用し、カーボン・オフセット公演期間中のCO2排出量に充当しオフセットする。

大阪ガス エネルギー事業部ビジネス戦略部営業開発チームの宮里潤副課長は、カーボン・オフセット公演を共同で行う理由について、「長く付き合いがあり、ともに関西に基盤を置いている企業であること」とした。

さらに、「地球温暖化対策に積極的であること。阪急電鉄が全国的に高い知名度を持つ宝塚歌劇団を運営されていることで、公演を通じて、観覧される方々に地球温暖化に関心を持ってもらうためのメッセージを発信できること」と説明した。

宮里副課長によれば、過去4回分でオフセットされたCO2排出量は合計2556トンに及ぶ。これは一般家庭約640世帯分の年間CO2排出量に相当するという。

阪急電鉄と大阪ガスは、今後もカーボン・オフセット公演を実施していく予定だ。公演を通じて地球温暖化対策に取り組み、全国に発信していきたいとしている。

中島 洋樹(なかじま・ひろき)

株式会社オルタナ オルタナ編集部
2018年4月オルタナ入社。入社1ヵ月弱でCSR検定3級合格。趣味は高校野球観戦、絵画鑑賞、テニス、ビリヤード、サイクリング、ウォーキング、国内旅行など広範囲におよび、特技はカラオケ(レパートリーは50曲以上)。好奇心旺盛で、編集のオールラウンダーを目指す。

「オルタナ」は2007年に創刊したソーシャル・イノベーション・マガジン。主な取材対象は、企業の環境・CSR/CSV活動、第一次産業、自然エネルギー、ESG(環境・社会・ガバナンス)領域、ダイバーシティ、障がい者雇用、LGBTなど。編集長は森 摂(元日本経済新聞ロサンゼルス支局長)。季刊誌を全国の書店で発売するほか、オルタナ・オンライン、オルタナS(若者とソーシャルを結ぶウェブサイト)、CSRtoday(CSR担当者向けCSRサイト)などのウェブサイトを運営。サステナブル・ブランドジャパンのコンテンツ制作を行う。このほかCSR部員塾、CSR検定を運営。