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企業の働き方改革:群馬銀行が8月から在宅勤務を導入

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群馬銀行は8月から在宅勤務を本格導入すると発表した。導入に先がけ、2017年11月から本部行員を対象に在宅勤務で業務が適切に進められるかどうか試行していた。試行に参加した本部行員に対するアンケート調査で賛同が得られたことから、本格的に導入する運びとなった。在宅勤務は同県内をはじめとする関東地域などの全店舗で希望者に対し実施するが、本部行員と支店行員では勤務環境が異なるため、在宅勤務の形態を分ける方針。(オルタナ編集部=中島洋樹)

在宅勤務を導入したきっかけについて、群馬銀行人事部人事企画課の清水郷平人事役は、「小さい子どものいる女性行員の負担、行員の電車通勤による精神的・肉体的負担を軽減したいと考えた」と説明する。

在宅勤務の導入に先立ち行われた試行は、昨年11月~12月の期間、対象の本部行員の参加希望者9人(男性6人、女性3人)に対して行われた。期間中、希望者は1日ないし2日、同社の通常所定時間である8:45~17:00の時間帯で在宅勤務を行った。業務内容は、会議や報告書資料の作成など、情報漏えいの問題がないものに限定している。

試行終了後、参加者に対して実施されたアンケート調査では実施に対して、女性を中心に好意的な意見が多かったという。この結果を踏まえ、本格導入を決定した。

本格導入に際して、本部行員と支店行員は業務形態が異なるので、それぞれに合った在宅勤務形態で実施するという。

本部行員の場合、終日在宅勤務で業務を行うことができる。その際にはハードディスクのない新型ノートPCを用いて作業を行う。このノートPCは「仮想PC」と呼ばれ、本体に保存機能がないため、所属部署にある「ホストPC」に対して、在宅で行った作業をリモートで送信して保存する。

在宅業務では会議や報告資料の作成などを行う。最大で週2回、月10回を限度に在宅勤務が可能となる。

支店行員の場合、支店の抱える顧客対応の関係から、現状では、終日在宅勤務の実施は難しい。そこで、出社勤務以外の時間帯で、7:00から始業時刻8:45までと、終業時刻17:00から21:00までの時間、1日4時間を限度に在宅勤務が可能となる。

在宅勤務ではタブレット端末を用いて、訪問計画作成などを行う。

いずれの場合も、事前に上長に対して、在宅勤務を行う旨と、業務予定を申請し、了承を得ることが必要になる。そして、在宅勤務には情報漏えいの危険のあるものを含まないことが条件となっている。

本部行員は始業時間の8:45と終業時間の17:00に合わせて、上長に開始と終了をメールで報告する。本部行員、支店行員にかかわらず、業務の成果をメールで報告することになっている。

清水人事役は「銀行をはじめとする金融業界では、顧客対応の関係で、在宅勤務は難しいとされてきたが、今回の取り組みをきっかけに、働き方改革の1歩となれば」と語った。

中島 洋樹(なかじま・ひろき)

株式会社オルタナ オルタナ編集部
2018年4月オルタナ入社。入社1ヵ月弱でCSR検定3級合格。趣味は高校野球観戦、絵画鑑賞、テニス、ビリヤード、サイクリング、ウォーキング、国内旅行など広範囲におよび、特技はカラオケ(レパートリーは50曲以上)。好奇心旺盛で、編集のオールラウンダーを目指す。

「オルタナ」は2007年に創刊したソーシャル・イノベーション・マガジン。主な取材対象は、企業の環境・CSR/CSV活動、第一次産業、自然エネルギー、ESG(環境・社会・ガバナンス)領域、ダイバーシティ、障がい者雇用、LGBTなど。編集長は森 摂(元日本経済新聞ロサンゼルス支局長)。季刊誌を全国の書店で発売するほか、オルタナ・オンライン、オルタナS(若者とソーシャルを結ぶウェブサイト)、CSRtoday(CSR担当者向けCSRサイト)などのウェブサイトを運営。サステナブル・ブランドジャパンのコンテンツ制作を行う。このほかCSR部員塾、CSR検定を運営。